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参観日その3(2023.12.08)
律儀に子供3人全員それぞれの参観日について書いているけど、それほど参観日に執着があるわけでもない。でも以下に書く長男の参観日は下二人のとはまた違った感じで面白かった。
長男(8歳)は小学校2年生。絵に書いたような小学校2年生で、虫と恐竜が大好きだ。最近では毎晩勉強や宿題が全部終わると「スイカゲームやっていい?」と私に言ってくる。
そんな長男。参観に行くと一番後ろの廊下側の席で大人しく授業を受けている。真面目に受けている感じだが、どこか授業を上から目線で見ている雰囲気が漂っている。「クレヨンのクロ君の気持ちなんて正解があるわけないだろ」と言っているようだ。というか、先生の授業を真剣に一緒に受けながら私がそう思っていた。
授業は「くれよんのくろくん」という絵本を題材として扱っていた。
クレヨンのクロ君はシャーペン先輩などのアドバイスを取り入れながら、他の色のクレヨンと仲良くなり、最終的に笑顔になる。授業はそのクロ君の心の動きを探ろうという内容だった。教えていたのは男性の先生。誠実そうで、いかにも長距離を走りそうな体型をしている。無駄な肉がついてない。(羨ましい)
一生懸命クロ君の気持ちや笑顔の理由を考える子供たち。その事自体は間違ったことではないかもしれないが、他人の気持ちを理解しようというのを道徳ではなく国語の授業でやるあたりいかにも日本的でナンタラカンタラ・・・私は不満じゃないけど、授業に対する「コレジャナイ感」がどうしても拭えなかった。
物語の読み解き方に対して色んな人が正解を見つけようとするけど、そんなの人それぞれだし、登場人物の気持ちなんて作者しか知らない。いや、下手すると作者すら分かっていない事だってある。だから、本当に正解なんてないのだ。
授業の中では先生が与えた問いに対して隣り合ったお友達と一緒に考える「相談タイム」みたいな時間があったけど、長男は相談する素振りを一切見せなかった。私に似てるなぁと思ったけど、少し心配でもあった。
手を挙げるのも積極的ではなかった。まぁ正解なんてない問に対して手を挙げる気持ちにならないのは分からないでもない。だから、長男を責める気持ちにはなれない。
というわけで、協調性とか積極性という面で少し心配な部分がなくはなかった授業だったけど、クラスメートとは仲良くやっているようで、実際授業が終わって私が教室で懇談会に参加している最中、それを待っている長男は友達と楽しそうに遊んでいた。
ちょっとかわいいっぽい女の子と二人で親密そうに話している場面なんかもあった。長男は窓枠に肘をのっけながら「うん、そうね。そういう事もあるかもね」みたいに女の子とチャラい感じで話していて、腹立った。
でも良い。私が味わうことができなかった「楽しい学校生活」や「青春」やらを、せいぜい謳歌してくれれば良いと思う。
だけど帰りの車の中、長男が私のスマホでスイカゲームをしたいと言ったのに、私はさせなかった。