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みんなの初登校(2023.04.14)
私の家があるわりかし新しめの住宅地では今年新一年生が5名も誕生した。
そしてその全員が女子だ。
1年だけ先輩のうちの長男。先日は捕まえようとしたミツバチに刺されて公文を休み病院に行った。家へ帰ってきてからは「ShotッYou !」となぜか昭和のCMの真似をしていて、反省の色は全くない。
そんなアホな長男。今日は新1年生女子5名を引き連れて小学校へ登校するという、責任重大だが、羨ましい役割を仰せつかった。まず隣の家の女の子が待ちきれずにお迎えに来て、それから一緒に皆の待ち合わせ場所へ。私も最初だからと見に行ったら、そこにキラキラの女子たちが長男が来るのを今か今かと待っている姿があった。
悲しいくらい女子とは縁がなかった私からしたら死ぬほど羨ましい状態の長男。ワラワラと皆を引き連れて、御一行様は仲良く小学校へ行きなさった。一応最初は親御さんが何名か付いていったが、一週間もすれば子供たちだけになるだろう。
帰ってきた長男にみんなと一緒に登校してどうだったかを聞くと、全然何も感じてない様子。アホめ。幸せは、失ってからそれが幸せだったということに気づくのだよ。あの頃は良かったなどと思っても気づいた時はいつも遅過ぎるのだ。
せいぜい今のうちにこのハーレムのような状態を味わえば良いものの、ありがたみが全然分かっていない。おまえはいつか全然女の子に相手してもらえなくなるんだから、今を噛み締めるべきなんだ。そして今のうちに女の子たちに優しくしておくべきなのだ。
そんな事をオブラートに包んで伝えようとしたものの、全く伝わっていない様子の長男。いつものように「ひとりオセロ」に興じている。
「祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす」
いつまでも涼しい顔をしていられると思わないことだ。