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言葉がなかったら(2023.03.23)

小1の長男が今日、一年時最後の授業だった。

いつも楽しみに読ませて頂いているmymyさんの記事で「言葉にして伝える」事の大切さという事について思いつまされる機会があった。

心の中で密かに思っていても、きちんと言葉にして伝えなければいけないという事を私はこれまで何度も味わってきた。出来れば子供らにはポジティブな気持ちをしっかり言葉で伝えられるようになって欲しい。

それと長男がここのところ毎日音読している「ずーっと、ずっとだいすきだよ」という、国語の教科書に載っている作品がある。

毎日長男の音読のたびに聞かされるので、自然と内容を覚えてしまったが、これがなかなか良い話で、最初のうち長男は読みながら死んでしまったじぃじの家で飼っていた柴犬を思い出して泣いてしまうことがあった。その横で妻も一緒に泣き、私はその光景を面白がっていた。

しかし毎日毎日音読を続けていくうちに、長男も読むのがすごく上手になった。気持ちを込めて読むことができるようになった。すると、私にも内容がすーっと入ってくるようになってきて、次第に「ええ話やなぁ」と思えてきたのだった。

主人公の少年は家で飼っているエルフという犬が次第に老いていく中で、家族がエルフに「大好き」である気持ちを伝えない事について疑問を持っており、少年は毎日エルフに「だいすきだよ」と言葉をかける。

そしてエルフはやがて死んでしまうのだが、毎日「だいすきだよ」と言葉をかけていた少年はいくらか気持ちが楽だった。そしてそれからも毎日「だいすきだよ」と天国のエルフに言い続ける事を少年は誓うのだった。

いや本当に、言葉にするという事は大事だなと改めて思った私は、1年生最後の授業を迎える長男に
「先生にありがとうという気持ちがあるならば、きちんと伝えると良いよ。たったその一言で先生がどんなに嬉しいかわからんよ」
と言い、長男も前向きに検討するという意味の事を言って学校へ出かけた。


そして夕方。学校から帰ってきた長男に

私 「先生に気持ちを伝えることはできた?」

長男 「友達がまわりでうるさかったけど、はなれたところから小さな声で言ったよ」

私 「先生は何か言った?」

長男 「何も言わなかったよ」

全然伝わってないんじゃん。

まぁまぁだいたい予想通りの結果だった。どちらかというと私に似て引っ込み思案だから難しいだろうとは思っていた。だけどまぁいつか分かってくれたら良いなぁと思う。


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