佐伯に行く~その2~(2024.06.24)
前回のあらすじ
車に戻ってパンツを汚してしまった長男の後始末を終えた頃、長女を連れた妻が大きな買い物袋を抱えて戻ってきた。8千円も使ったという。
それから長男のお腹の具合が心配ではあるが、まだ昼食を食べてないので、近くのレストランへ行くことにする。
ここは佐伯を四国の高知と結んでいたフェリーが廃止となった後も、そのフェリーのりばで営業を続けているレストランで、味がとても良い。特にちゃんぽんとチキン南蛮が絶品だ。
利用客が少なくなって廃止となったフェリーのりば。土産物屋などまだそのまま残っていて、哀愁が漂っている。
しかし、やはりお腹の具合がまだあまり良くない長男。それを差し置いて美味いものを食べるのも申し訳ないので、レストランで食べるのはやめる事にした。妻はたいへん残念そうにしていたし、長男は「今日は最悪の日だ」と暗い顔をして呟いている。
それから私たちは妻がいつも行きたがっている「番匠おさかな館」という淡水魚専門の水族館に行くことにした。
この水族館は「道の駅やよい」という道の駅に併設されていて、妻は1週間に一度はここに行きたいとボソッと言う。言っても私たちが住む別府からはけっこうな距離があるので、おいそれとは行けない。だが念願叶った妻。いつになくよく笑っている。
とりあえず道の駅のフードコーナーで簡単な軽食を摂る我が家。私はうどんを食べ、子供らはパンやポテトにがっついていた。お腹の具合が悪い長男は少しパンをかじった程度だった。
そしていよいよ妻の大好きな水族館へ行った。
これまで何度か行ったことがあるけど、私としては「そんなに何度も行くとこじゃないよ。遠いし」というのが正直な感想だったが、結果的に言うと行って良かった。すごく。妻は水槽に水が流れおちる様子をずっと見ていて心が癒されたようだったし、次男はたくさんの魚たちを見てテンション爆上がりだった。
全員何度か来たことがあるはずなのに、なぜか初めて来たくらいの感じで楽しんでいる我が家。記憶が飛んだか?
子供たちはまた、ドクターフィッシュというコイ科の魚がたくさん入った水槽に手を入れて、魚に角質を取ってもらうやつにはまっていた。
これ、1回50円で3分間体験できるのだが、待ってる人がいなければいつまででもやって良いので、けっこう長いこと子供たちは水槽に手を入れて小魚と戯れていた。あまりに楽しそうだったので、私もやってみたら、くすぐったくて気持ち良くて、「思っていたよりずっと良い!」と思った。手だけでこれだけ気持ち良いのなら、全身浸したらたまらんだろうなと夢想した。
長男のお腹の具合も水族館にいる間にだいぶ落ち着いて、最終的には皆すごく楽しそうにしていたので、良かった。帰り道は雨がざんざん降りだったけど、妻もだいぶ心が癒されたみたいだった。
佐伯という町は他県から行くには交通の便が悪く、なかなか行きづらい所ではあるけど、機会があれば是非足を運んでみて欲しいと思う。そこにはとても深く青く澄んだ海と、めちゃくちゃ美味しい魚が待っているので。