Yamamoto Marketの個人日記 「海の、向こうへ」 2025.1.1-1.3
2025.1.1
日記を継続的につけることができない性格だったけど、今年は継続的にするという苦手分野を克服して、自分に自信をつけたい。ということで、新年から日記を始めることにした。更新はこのnoteで。日記自体は毎日つけるけど、数日分、一週間分など、まとめてアップしていく。
今年の年末年始は実家に帰らなかったので、黒潮町で新年を迎えることになった。朝、洗濯物を干していると隣の空き地からお隣さんの声がして、新年の挨拶。犬が3匹。「サンちゃんも」と声をかけていただいたので、家の中からサンを連れてきて一緒に遊んでもらう。犬が4匹。一家団欒の時間に混ぜてもらって、ぜんざいまでいただいて、わいわいとした時間をご一緒させてもらった。
「あまり長居しても」と、帰りたがらないサンの首輪を掴んで家の中へと戻る。サンにとってはみんなと遊んだ時間が楽しすぎたようで、居間に上がるのを拒否。玄関前でゴロンとしてしまう。「まぁいいか」と思い、放置。玄関は陽が差し込むので、少しあたたかくなってサンはそのまましばらくまどろんだ。
午後からは筑前煮を作るが、昨日、材料を買いたくて出かけたスーパーの長蛇の列を見て速攻引き返したので、筑前煮に入れたかった材料が足りていない。ごぼうや蓮根、絹さや(か何か緑のもの)を入れたかったけど、しょうがない。地元の激安・美味しい厚揚げとこんにゃくがあったので、それに人参、大根、鶏肉を入れて作る。夜は筑前煮と、おばあちゃんにもらっていた黒豆、豚ロースのマーマレード煮を食べるぞと段取りができたので、サンと夕方の散歩へ。
散歩のついでに本屋の大家さんに新年のご挨拶。娘さん家族や親戚家族が大勢帰ってきていて、そこへお邪魔していいものかと迷いながら、サッと寄り道させてもらった。家族揃ってみな朗らかで良い人たち。
今年は実家に帰るのを断念したし、ほぼ初めての黒潮町での年末年始を存分に楽しもうと思ったけれど、あちらこちらで親戚・家族が大集合していて、子どもたちがわいわい遊んでいたり、昼間から大人数が集まりお酒を飲んでいたりする光景を見て、ちょっと寂しくなってしまった。田舎の新年は、「家族」が色濃い。親戚がたくさんいるし、家の周りの敷地が広いからそこでわいわいお酒を飲んだり、遊んだりできるから、「家族団欒」が家の中だけではなく外にまで広がっている。サンがいるから、長時間の帰省はしんどいよなと思ってやめたけど、やっぱり来年は家族に会いに、旧友たちに会いに、地元に帰ろうと思った。その後、無駄に何度も母親に電話をかけた。母にはこの寂しさが伝わっただろうか。伝わったような気がする。
夜は買い込んだお酒を一人ちびちびと飲む。夏に実家から持ち帰ってきた大量の本の中から井上ひさしの『十二人の手紙』を選んで読み進める。20ページほど本に集中しては、お酒に集中しての繰り返しをした。今は軽く読んでしまうエッセイとかよりも、小説や学術的なもの、社会問題に触れたものなど、重ための本が読みたい気分。重ための本にゆっくりと向き合えるのも、こんな風に何も予定がない日くらいだと思う(『十二人の手紙』は重たいわけではないけれど、その世界に入り込んでいけたので良かった)。何も予定がないなんて、何カ月ぶりだろうとふと思う。2024年はたくさんのことを詰め込みすぎた。それはそれで楽しかったし充実していたけれど、今年はもう少し余白を作ろうと思う。
それにしてもお酒を飲んで顔がパンパンの一日だった。
2025.1.2
朝7時50分起床。箱根駅伝のスタートとほぼ同時。知人にいただいたあんこのお餅とおばあちゃんのお餅をひとつずつ、コーヒーと一緒にいただく。コーヒー豆や器具を本屋に忘れたままだったので、今日はインスタントコーヒーだった。
午前中は「箱根駅伝を見る」という一年の始まりの欠かせない行事があるため、洗濯を回して、干して、まだ各校の差がつかない1区のうちにサンの散歩へ。足早に自宅へ戻り、2区からしっかりとテレビの前で応援。
中大が途中までリードしていたが、往路優勝は結果、青学だった。やっぱり青学は強い。4区の大磯警察署あたりで父母、兄たちが沿道で応援に立っているというので、4区は集中して見ていたが、みんなの姿は見えなかった。あとから母から写真付きでLINEが来て、兄が映っていた。人を探すのは得意だけれど、今日はついていなかったみたい。母たちは青学の太田くんの走りを生で見たという。一瞬なので、テレビで見た方が箱根駅伝全体を楽しめるけれど、生で選手の汗や風を感じることができるのは、神奈川県民の醍醐味だと思う。率直に羨ましい。
お昼ご飯を食べた後、食器を洗っていたらお気に入りのグラスが割れた。
午後はドラッグストアへ買い出しへ。サンを連れていてたので、買い物が終わった後に入野の浜へ。球場裏に車を停め、浜へとエントリー。波は無く、サーファーは少ないが、海上でSUPを楽しむ男性の姿をサンがじっと見つめる。走って木の枝を取って持ってきて、ふとした瞬間にまたSUPの男性を見る。サーファーとは違い、SUPの人がずっと海の上を滑らかに歩くように動く姿は確かに不思議で気になるのかもしれないと思う。サンの目線に立つと時々世界が不思議に見える。
砂浜で存分に遊んだおかげで、サンは帰宅後しばらく睡眠。その間に夜ご飯を作った。今日はマカロニグラタンにした。お正月の残りの黒豆も一緒に食べたりと、総体的な相性はよくわからないけど、ちゃんと手をかけてご飯を作れたことに満足。
昨日は家族のもとへ帰れなかったお正月を寂しく思っていたけれど、今日は箱根駅伝に感動したり、あちこち動いたりしたおかげで寂しさを感じずに一日を終えられそう。ビールを飲んで、昨日の残りのワインを飲んで、本を読みながら早めに寝ようと思う。
2025.1.3
朝8時起床。地区の初会は申し訳ないけど断念。おまけにサンの散歩も断念。怠惰な飼い主でごめんね。
起床とともに今日も箱根駅伝の観戦を始める。往路で1位だった青学がスタートを切り、その後続々と2位以下の大学もスタートをする。洗濯や朝食など、細々とした用事を済ませた後は、ほぼテレビの前から動かず。今日はお昼まで、サンには申し訳ないけど「これだけは楽しませてください」という意気込み。
箱根駅伝を走る学生たちの執念や意地、喜び、悔しさを半日の間にたくさん感じ、正月からいろんな感情で胸いっぱいになった。高校野球なんかの青春ストーリーともまた違う、「ただただリズムを刻んで走り続ける」、それだけのことが私は好きなようだ。それだけでいて、そこに数知れない物語や努力、思いが溢れているし、ひたすら真っ直ぐにゴールへと向かっていくその過程を見ていると、なんとも言えない気持ちになる。走る選手だけではなく、選手に声をかける監督の一言一言も気になるし、サポートするチームメイトや家族にも、魂が込められている。箱根駅伝はいつになってもやめられない。
13時前後、ようやく青学のゴールを見届ける。やっぱり青学は強い。原監督はどんな人なんだろう、どんな指導をしているんだろうということがとても気になった。間近で覗いてみたいと思った。横でずっと待ちくたびれていた「サンちゃんタイム」へ。昨日、ひろ〜い入野の浜で遊んでとても楽しそうだったので、今日も入野の浜へ連れていくことにした。大きな遊び場で駆け回る彼女の無邪気な姿を見ると、何よりの幸せを感じる。胸をキュッと摘まれる。どこか遠くへ行かずに、一定の距離を保ちながら前方へと駆けていって、後方にいる私のもとへと何度もちゃあんと帰ってくる。愛おしい。
家へ戻り、久しぶりにパウンドケーキを焼く。サンを飼い始めるまではよくお菓子を焼いていた。サンを飼い始めてからはゆっくりと自分の時間を取るのが難しくて、お菓子作りからも遠ざかっていた。でも、それは結局、自分の心の持ちようだったり、やりくりの仕方だったりが理由のはず。「サンを言い訳にするのはやめよう」というのが私の2025年の目標の一つなので、早速昔作っていたレシピを本棚から引っ張り出してきて、紅茶のパウンドケーキを作った。アールグレイで作りたかったけれど、家にはなかったので、以前いただいた和紅茶の残りを使って作ってみた。ふわふわできめ細かなものを作るはずだったけど、思ったようにはならなかった。でも、やっぱりお菓子作りは楽しい。うまく作れるように研究していきたい、そんなモチベーションになれた。
夕方、近所をサンと散歩。自宅に戻ってきたら夕焼けがあまりにも美しくて、カメラを家から持ち出してピンクに染まる海辺を撮影。夜は午前中の興奮の続き。箱根駅伝の特番が6時から9時まで、なんと3時間放送されるということで、それまでに夜ご飯もしっかり準備してテレビの前へ。サンは今日もよく遊んだおかげでぐっすり。途中、目覚めたサンの遊び相手を片手間でしながら、駅伝の裏話なんかを見てしっかりと感動。9時からはドラマ「朝顔」のスペシャルドラマが放送されるということで、こちらもがっつり見入って涙。震災が絡むと、私自身は被災経験もないのに、どうしても心がぐらついて弱くなってしまう。これは数年前からのこと。なぜだろうと、自分でもまだはっきりとした理由がわからない。それにしても「朝顔」、連ドラの時といい、今回といい、いいドラマだよなぁ。今の時任三郎が出てくると思っていたけれど、回顧シーンだけで、最後までその姿が見られなかったのはちょっと残念。時任三郎、最近見ていないなぁ。とても久しぶりにテレビっ子の一日だったなぁ。