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ヤギに命名 #特別編


いつもなら起床は昼間。
早起きは希少。

早朝から蚊が優雅な音を奏でながら頭上を舞い踊る。
そのサウンドで希少な早朝起床。

さて、早起きしたからには何か徳をゲットしに出かけようと思い
窓の外を見る。

晴れているではないか。

今日は正面玄関から出ずに何故か裏口から北側にある道に直接出る。

敷地を出る時にふと、家の方を振り返ると


。。。。。陽気なお尻がプンプン踊っている。。。



しかもかなり大きい!!


。。。。夢か。

それともワタクシがまだ寝ぼけているのか。



ああ。
普段なら早起きしても絶対に外に出ることはないまま
布団と仲良くしているのに。。。

今日に限って外に出てしまったのである。


偶然は重なるらしい。
いつもなら軽トラが家と塀の隙間に止まっているので
この陽気な奴は多分通れない。

今日に限って軽トラは止まっていない。


現実があまりに受け入れがたいものだったので
不思議な声を発していたのだろう。

草取りをしていた隣の家のおばちゃんまで
塀の向こう側から顔を出す。

驚いたおばちゃんが言ったのが、

“あんた、車に轢かれたりしたらせっかくここまで大きくしたのに
 もったいないから逃がさないようにしておきなさい。”


と。
おばちゃんには完全に食材である。

おばちゃんが知人に連絡をして陽気な奴のお迎えを待つ間
奴は💩をポコポコ出す。

ああ、夢ならばどれほどよかったでしょう。

早起きをしたから
どうやら今日はウンがいい。


おばちゃんの知人が到着したのだが
おばちゃんの知人も陽気な奴がどこから家出したのかわからないらしい。

家を言え。

そんな無茶ぶりされてもせっかく自由の身になった
この陽気な奴は何も言わない。

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道の向かいのヨロヨロの木に紐を結んで
飼い主のお迎えを待つらしい。


ワタクシは夢だったと思いたいのでもう一度布団に戻ることを決意。


そしてそのまま夢の中に戻った。


次に目覚めたのが13:00。

どうか、朝見た光景が幻でありますように。


炎天下の中裏口の扉を恐る恐る開けると。。

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。。。。陽気なお尻はまだ尻尾をフリフリしている。

日陰もない。

熱中症は大丈夫なのか?
水分補給が必要なのか?
その方法は?

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陽気な逃亡者は充分反省してるようだが
飼い主はどうやら呑気な人であるらしい。

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少しでも水分を補給できるように瑞々しい葉っぱをプレゼント。


18:50 畑から一度戻ったのだが

。。。。まだいる。


いい事思いついたぞ。
今草取りをしている畑は農薬を使っていないので
暇そうだし、水分補給も兼ねて
草刈り機代わりに働いてもらおう。

散歩しながら畑まで連れて行こうと試みる。


が。

が、である。

どうやら奴の方が力があるので木から紐をほどいた瞬間に
ワタクシのほうが奴に振り回されてコントロール不可能。


草刈り機大作戦  


断念。

諦めて畑に戻り、美味しそうな草を選んで
日が暮れる前に奴の元へ戻る。


が。

もうすでに奴の姿はない。


やはり夢だったのか。

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