この貝で何を作りたいのかい? #特別編
今さらではあるのだが 全裸監督 を見た。
”全裸監督”
という単語はここ半年どこかで耳にした事があったような気もするのだが、ワタクシと言えば専らさとうきびばかり見つめているか
万年床と大の仲良しなので
テレビや雑誌や映画を見る機会が殆どない。
二週間ほど前YouTubeで何故か山田孝之氏の動画が上段に出てきて
何気なく動画を再生する。
そこから何故か山田氏の出演作品が気になって
現在も色々と山田氏の出演作品を観ている最中である。
書籍も空を飛んで海を渡り本日やっとワタクシの手元にやってきた。
そこで冒頭の
全裸監督。
このステキな作品の中にとても興味深いものを発見してしまったのである。
笛。
作品の中で吹かれているあの笛である。
使われている場面が衝撃的なので最初はあまりピンと来なかったのだが、
何故だかとても気になる。
あれは何の貝殻で、そしてあのサイズの笛で、あんな音が出るのかと。
ワタクシの中のキニナルモンスターが暴れ出したので検索してみる。
『全裸監督 笛』
世間はそんなに気にならないのか。
ワタクシの時間軸がずれているのか。
あまり情報がヒットしない。
ハンドメイドっぽい巻貝のものが数点出品されている。
その出品されいているホラガイのような巻貝には見えなかったので
音までよく聴く為に真っ昼間からイヤホンを突っ込んで
もう一度そのシーンをじっくりと見てみる。
どうやらタカラガイである。
タカラガイ。。。の貝殻。
。。。。。ある。
今。
手元に。
この美しさからコレクターも多いであろうこの貝殻。
お土産品店でランプに変身して輝いているのを見かけたりもする。
タカラガイ。
お土産物屋に並ぶようにその美しさから
食用とするイメージがあまりないのかもしれない。
話を今から一週間前に遡ろう。
普段は構造上ギザギザから身を取り出せないので割って食すのだが
偶然大きなサイズのものを手に入れた。
もちろん無類の貝好きであるワタクシは普段通り茹でる。
そして今回は中身を取り出すために割らずに、
いつも失敗する爪楊枝ではなく
和菓子を食すような真っ直ぐで先が二本のフォークで引っ張ってみた。
主は特大サイズなのだ。
爪楊枝や竹串で引っ張り出せる程の弱々しい人生?
いや、貝生を過ごしてはいないであろう。
引きこもりがちな中身を引っ張り出すよう幾度も試みる。
。。。。身が切れる。
。。。。。。切れる。
。。。。。。。。。切れる。
切れた部分を美味しく頂きながら
反対側から和菓子フォークを入れて慎重に引っ張り出す。
抜けた。
人生で初めてタカラガイをあのギザギザから出すのに成功する。
所要時間10分程度。
意外とあっけないものである。
そしてそのサイズ故食べ応え抜群である。
なんならおかわりしたいくらいだ。
クセもない。
試しに中を綺麗に洗って香りチェック。
中身が少しでも残っていたらアウトである。
そーっとギザギザに鼻を近づけていく。そして大きく鼻から息を吸う。
。。。。クリア。
磯の香、潮の香がほのかにする。
人生初のタカラガイ引っこ抜き成功体験である。
いざ吹かん。
赤いオシャレなストローなんぞ持っていないので
家中の引き出しを開けてストローを探し出す。
ギザギザの隙間からストローをねじ込むのだが、
タカラガイの曲線美には敵わない。
ストローは不思議な方向にカーブを描く。
反対側も然り。
とりあえず、ストローを咥えて息を吹き込む。
。。。スー、スー、スー。
吐いた息が短くなったストローの向こう側から出て行く。
ああ。
次は。
吹く力に変化をつけてみる。
スースースー。
んんん?
試しにストローなしでタカラガイにあらゆる方向から
息を吹き込んでみる。
スースースー。
あれ?
何も奏でてくれない。
そうか。
タカラガイ引っこ抜き成功体験に浮かれていたので
細部の確認をしていなかった。
もう一度イヤホンを耳に突っ込み動画を再生する。
ストロー部分と貝との間に存在する丸い留め具らしきものに気づく。
どうやらもう一工夫する必要がありそうだ。
鳴かぬなら 鳴かせてみよう タカラガイ。
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