見出し画像

「西部戦線異状なし」を見て その1 大規模塹壕戦

 Netflixでを見ました。主人公はドイツ人の若い青年です。西部戦線といえばドイツとフランスの戦いです。映画でもフランスの地名が多く出てきます。ドイツで革命が起こり、ドイツは、フランス側から出た条件を飲む形で合意し戦争が終わります。

 第一次大戦は1914年7月28日から1918年11月11日までの期間です。産業が発達して大規模な戦争になったため、戦争の形も大きくかわりました。この映画でも出てくるように敵が回り込めないように戦線が作られ、その戦線には塹壕が掘られ、そこで兵士たちは戦います。西部戦線とは塹壕戦です。

 戦闘の殆どは塹壕とその周辺で起こるように描かれています。大砲の威力が大きいので、その被害を避けるために地面を掘って通路のようにしていきます。雨が降れば水がたまり、ヘルメットで水をかき出すのも戦闘の一部です。塹壕を出て突撃して戦線を進めようとするのですが、機関銃で弾が無数に発射され、兵士は次々に倒れていきます。

 塹壕戦を打破するために新兵器が登場します。戦車です。主人公たちは、突然起こりだした地響きに、なにかとてつもない事が起こっているのを感じながら、塹壕から外を見ます。何台かの鋼鉄で装甲を施された機械が現れます。

 戦車から発射される大砲で塹壕の一部は吹き飛びます。さらに周りにいた兵士たちは戦車から発射される機関銃になぎ倒されていきます。主人公たちは戦車に近づき手榴弾で戦車の一台を壊します。

 他にも塹壕戦のために作られた火炎放射器で人が焼かれ、飛行機が空を飛びます。そのあまりの圧倒的、物理的な力の前に兵士は次々に倒れていきます。

 しかし一方で、食事のシーンが印象的でもあります。戦闘が終わった合間に、パンでしょうか、いそいで食べます。食べた残りをポケットにツッコミ、次の作業に移っていきます。

 一時的に戦闘を離れている場面があります。そこで主人公達はフランス人の農家に忍び込み、ガチョウを盗みます。そのガチョウを料理して仲間と一緒に食べます。本当に美味しそうです。みな喜んで食べます。

 他にも負傷した仲間にスープを持っていくシーン、盗んだ卵を生で食べるシーン、皆美味しそうに食べます。どんなときでも腹が空いてしまうという人間の宿命と同時に、喜びを与えてくれる食事ということが映っています。

 他にも景色が美しく撮られています。私はフランスに行ったことがないですが、フランスの田舎の風景には見とれてしまいます。美しさと対象的に大規模な破壊と殺戮が同時に一つの作品の中に映っています。

 まだ書きたいことがあるので続きます。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集