出会いの多い日
気分転換になればとカットに出かけた。リフレッシュしたかったのだ。
母と二人暮らしの私は、94歳の母をサポートするために極力外出を控えている。
しかし出掛けると必ず出会いと発見がある。
その日はカットの予約まで時間があったので街ブラをすることに。
まず出会ったのはカメラマンとアナウンサー。
4年前まで勤めていた会社のクルーだった。昔からのカメラマンと始めましてのアナウンサー。新人の可愛いアナウンサーが自己紹介をしてくれた。画面では見ていたが会うのは初めてだった。「かわいいな」と思った。
「私のこと知ってる、大先輩になるんだけど」
「ハイ、写真や昔の映像で・・・」
「母がいつも褒めてますよ。滑舌がとてもいいって、頑張ってね。」
カメラマンとも懐かしく会話を交わし、別れた。
その後入ったカフェでは窓越しに手を振る人がいた。やはり以前の職場でお世話になった上司だった。
「先日○○さんがお亡くなりになられましたね」
「ほーよ、僕と同い年なんよ」
「おいくつになられたんですか」
「84歳よ、早いなー」
「私も、今年古希ですよ。いつの間にか・・・」
出会えてよかったと思った。
デパートに入ると今度は二人の女性に出会った。
アナウンサー時代の先輩だった。
「今日は数人でランチをしていたのよ」
「いいですねー」
「ご家族はお元気かしら」
「私の母は相変わらずイラストを描いています」
「うちの母は施設に入っているんだけど、残念ながら私の事は分からないの」
「私も、後期高齢者になったわ」
「私も72歳になったのよ」
久しぶりに会うと必ず年齢の話になる。
会話の中で心配な一言があった。
「○○君に、連絡が取れなくてねー、心配してるのよ」
アナウンサー時代の先輩に連絡が取れないと言う。
帰宅した私は思い切って電話をかけてみた。
良かった。連絡が取れ話せた。
「お元気ですか」
「おー、実は大変だったんよ、でもだいぶん食欲も出てきたから」
治療が上手くいって今は体調も落ち着いていると言う。
本当に出会いの多い一日だった。それぞれに大切な出会いだった。
人生は一期一会。
出会いを大事にしながら日々過ごそうと改めて思った。
最後までお読みいただきありがとうございました。たくさんの記事の中から、この記事にたどり着いてご覧いただき心よりお礼申し上げます。記事がいいなと思ってスキを押していただけると励みになります♡
また明日お会いしましょう。💗