人生に彩りを与えてくれた映画たち
黒澤明監督の「生きる」がイギリスでリメイクされたと言う番組を見ました。脚本はノーベル文学賞作家のカズオ・イシグロです。
彼は、若かりし頃にこの映画に出会い、映画に影響されて生きてきたと語っていました。
私も、その時代時代に観た映画から人生や恋愛、音楽やファッションなど多くの事を学んできました。
今日は私の人生に彩りを与えてくれた、記憶に残る映画を振りかえってみることにします。
小さい頃は映画好きの父によく映画館に連れて行ってもらいました。
1960年代のお話です。
当時は娯楽が少なかったので、映画館を訪れる人たちは今よりもずっと多かったと思います。映画を観るのは特別な日でした。お正月や夏休みにちょっぴりお洒落をして映画館に行っていました。
何故かミュージカル映画の記憶が鮮明に残っています。
「メリーポピンズ」です。
ジュリー・アンドリュースの美しい歌声と共に、映画の中で聞いた早口言葉のような不思議な呪文「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」が頭の中をぐるぐる巡り、家に帰ってからは「チム・チム・チェリー」のメロディーを口ずさんでいました。
メリーポピンズが空から傘をさして飛んでくるシーンは今でも目に浮かびます。見終わってからも映画の魔法にかかっていました。
「サウンド・オブ・ミュージック」も忘れられないミュージカル映画です。
迫ってくるようなオーストラリアの壮大で美しい高原の映像とジュリー・アンドリュースの清らかな歌声、全てが子どもだった私にはおとぎ話の世界のように見えました。
映画の中の「ドレミの歌」「エーデルワイス」「ひとりぼっちの羊飼い」「私のお気に入り」など、どの曲も心に残っています。
私に、歌う楽しさを教えてくれた映画です。
1970年代には、一人で映画館に行くようになりました。初めて観たのが、悲運の結末を迎えるオリバーとジェニーの純愛物語「ある愛の詩」です。
「愛とは決して後悔しないこと」という映画の中のセリフが当時の私には深く胸に刺さりました。
主演のアリ・マッグローとライアン・オニールが雪の中で戯れキスをするシーンはとても美しく、フランシスレイの哀愁を帯びたメロディーと共に忘れることができません。
アリ・マッグローのヘアスタイルや、衣装に憧れ、彼女が映画の中で着ていたボア付きのコートに似たものを探して買ったり、彼女がかけていた大きなフレームのメガネをいつかかけたいなと思ったものです。
間違いなく、私のお洒落心が動かされた映画です。
私の中の映画ベストワンは「小さな恋のメロディ」です。
少年と少女のラブストーリーが美しい映像と音楽で綴られていました。
イギリスロンドンのきらめくような映像、ビージーズの曲そしてマーク・レスターとトレーシー・ハイドの可愛らしさ、すべてがキラキラと輝いて見えました。
「小さな恋のメロディ」は私の青春のバイブルのような映画です。
それは何十年経っても色褪せることなく、心に残っています。
映画を観ていると当時高校生だった純粋な頃の私が蘇るのです。
これまで数々の映画を観てきました。そしてたくさんの感動を貰いました。
68歳になった今も、私が青春の頃に見た映画は私を当時の自分に引き戻してくれます。
映画の中には何故かその時代の私まで見えるのです。
そしてたくさんの映画たちが今も私の人生に様々な色を添えてくれています。だから映画を観続けるのです。
【毎日がバトル:山田家の女たち】
《オードリーヘップバーンの映画に影響を受けたんよ》
※92歳のばあばと娘の会話です。
「私も映画は好きでお父さんとよう見よったよ、映画の中から自分の生きるために必要なことを学んだりして、参考にしたよ」
「ファッションも参考にしよったんじゃろう」
「私はねーオードリーヘップバーンの映画から影響を受けたんよ」
「お母さんにとって一番心に残る映画は」
「私はねー、”ローマの休日”なんよ、ストーリーもファッションも素敵だった、私のヘアーはヘップバーンスタイルじゃったんよ」
そう言えば母のそんなスタイルを写真で見た記憶があります。母も私も映画から本当にたくさんの事を学んでいます。
最後までお読みいただいてありがとうございました。
たくさんある記事の中から、私たち親子の「やまだのよもだブログ」にたどり着いてご覧いただき心よりお礼申し上げます。
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