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プロの尾行術

 小説を書く前に、調べ物をすることが多い。

 例えば、探偵小説を書こうと思ったときのこと、

「探偵の実態を調べると面白かった」

 と誰かに話した。

「確かにコートを羽織って刑事みたいな恰好をした人が尾行したら一発でバレそうだ」

「電柱の陰に隠れるとか、路地のコンクリート塀の角から顔だけ出して見ているシーンは作り物っぽい」

 これらは刑事や探偵が尾行していることを象徴的に表現しているに過ぎない。

 実際にターゲットを尾行するときには、失敗する確率が高い。

 そういう追いかけ方をしなければバレてしまう。

 上級者になると、ターゲットを追い抜いたり、同じエレベーターに乗り込んで、

「何階ですか?」

 と堂々と聞くらしい。

 またFBI式の尾行術では、ターゲットを追いかけない。

 事前に調べ上げて、行きそうな場所を全て張り込んで待つのである。

 こんなことをされたら見破る術がないだろう。

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越庭 風姿 【 人は悩む。人は得る。創作で。】
「利益」をもたらすコンテンツは、すぐに廃れます。 不況、インフレ、円安などの経済不安から、短期的な利益を求める風潮があっても、真実は変わりません。 人の心を動かすのは「物語」以外にありません。 心を打つ物語を発信する。 時代が求めるのは、イノベーティブなブレークスルーです。