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【おためし企画】わたしの熟成下書きⅡ


お試し企画第二回です。



目次




フワちゃんの暴言騒動


私は最初騒動を聞いた時に驚きはしませんでした。

彼女ならいつかやるだろうなと。私はフワちゃんのオールナイトニッポンゼロを毎週聴いているフワギャルリスナーです。普段から友人たちと悪口を言い合っているのは知っていました。裏垢で誤爆したのではと囁かれていますが彼女がオッチョコチョイなのももちろん知っています。炎上となった発言はいつもの軽いノリだったのでしょう。

今回に関してはタイミングが悪すぎました。パリ五輪選手への誹謗中傷が大きな注目を集めている中でそれに該当する発言をすれば、たとえ悪口を言い合う仲であっても大炎上は避けられません。

あまり世間には知られていませんがやす子さんは喧嘩芸を持つ芸人さんです。お笑い向上委員会では毎度ゲストに噛みつき先日放送された27時間テレビでも必死に叫んでいました。フワちゃんがやす子さんにプロレスを期待していた可能性は十分あります。ただネット民の多くはやす子さんの精神状況を心配していました。多忙を極めて心が壊れたかのような映像が流れたこともあります。生きるために一生懸命頑張っている人に石を投げる行為は命中しなくても決して許されることではありません。

フワちゃんに権力を持たせてはならないという意見には同意です。人誑しの才能があることに間違いはないのですが権限を与えれば与えるほど調子に乗るタイプでもあります。先輩や大御所には好かれるけど関係性のない人にはだいたい嫌われがちです。やす子さんとの距離感を完全に見誤ったんだと思います。

ほんこんさんがYouTubeで物申していらっしゃいましたが、動画のご指摘は的外れでフワちゃんを叱る関係者はたくさんいます。リスナーメールのほとんどが叱責ですし親友の指原さんも常日頃説教を言っています。あのアンミカさんでさえフワちゃんのことを"ごまめ"だと遠回しに諭していました。周りが寛容だったからこのような顛末になったのではありません。彼女は繰り返し騒動を起こす女両津勘吉なんです。

友人と呼べる人が周りにいなくて感情のままに生きることができなかった私には彼女の生き方が正直羨ましいです。芸能界で大活躍されている東野幸治さん、有吉弘行さん、有田哲平さんなどはオモテウラのないフワちゃんがすごく可愛かったのでしょうね。我々が思っている以上にテレビ業界は面従腹背の闇深い世界ですから精神を病ませる人が絶えることはありません。

フワちゃんが必要以上に叩かれる原因の一つに大手芸能事務所に入っていないことが挙げられます。具体的な名前は申しませんが問題発言をしたのにマスコミが取り上げなかった芸能人は山の数ほど存在します。個人事務所のフワちゃんに大きな後ろ盾はありません。強いものに媚びて弱いものを虐げる。残念ながらこれが芸能界の構図になっています。

私はフワちゃんのことが大好きでリスペクトしています。けれどそれは遠い世界の芸能人だからであって身内や関係者は本当に大変だと思います。彼女の生き方に憧れはあるけれど、もし自分がフワちゃんと同じ性格だったら周りに押しつぶされて心が持たないだろうなって。

話をまとめます。

フワちゃんはいつも考えるより先に行動が出てしまい、あとで反省はするもののまた失敗を繰り返す迷惑系ユーチューバーです。そこが彼女の魅力で、だから芸能人としても大成功を収めました。海外で口喧嘩したことなど表に出ていない炎上ネタはまだまだたくさんあります。彼女の炎は永遠に燃え尽きることはありません。私はこれからも彼女を遠くから見守っていきたいです。


ラジオで釈明と弁解を期待していたのですが8月6日放送分のオールナイトニッポンゼロは中止・差し替えとなりました。いつもならどんなに大炎上しても通常通り放送していましたが今回の騒動相手は日本テレビが主催する24時間テレビのマラソンランナーです。大事な時期にやす子さんが精神的ダメージを負ったということで二人だけの問題とはならなかったのでしょう。
ラジオを愛しているフワちゃんなのでさすがに今回の騒動は堪えていると思います。音楽評論家としても活躍できるくらいセンスが抜群で、曲が流れているのに本人が歌うという斬新な演出に私は一気に魅了されました。
フワちゃんは人間のダメな部分を表に出しているだけ。根っからの悪人ではないんです。人見知りで有名なオードリー春日さんやマヂカルラブリー野田さんと友人関係になるくらい本当にスゴイ人なんです。毎週楽しみにしていたラジオなので打ち切りだけは勘弁してほしいな。いちリスナーの切なる願いです。

《補足》



恐怖の桜!?


坂口安吾『桜の森の満開の下』読みました。

あなたの知らない京都旅~1200年の物語~「平安時代に出逢える京都三山 西山」回にて、勝持寺の西行桜をみた中村雅俊さんが小説家・坂口安吾を引き合いに出されていたので作品を読んでみました。

まずはじめにこの作品は青空文庫に収録されているので無料で読めます。ただし私は他の人が読むことを推奨しません。放送禁止用語が並んでいて後半にグロテスク描写があるからです。生々しさはないので我孫子武丸『殺戮にいたる病』ほどの衝撃はありませんでしたが耐性のない人はやはり読まないほうがいいです。

さて皆様がイメージする桜は美しさや儚さがほとんどだと思います。しかしこの作品はまったくの逆。満開の桜を言葉に表すことの出来ない恐怖の象徴として描かれているので多くの読者を困惑させます。昔の人達は桜に恐怖していた、と誤解させるような内容の短編小説ですが、もし本当に恐怖していたなら西行は桜を愛でなかったでしょうし、内裏にある左近の桜も存在しえません。

なぜ坂口安吾は恐怖のイメージを桜に抱いていたのか考えてみました。

私には思い当たる節があります。四月といえば出発、フレッシュ、入学式と爽やかな印象があります。しかし光と影があるように春を憂鬱だと考える人も中にはいます。四月は気候や環境の変動が激しい時期です。心身のストレスは人を憂鬱にさせます。それを坂口安吾は隠喩として描きたかったのではないでしょうか。私自身も入学式にいい思い出はありません。不安しかなく正直行きたくなかったです。

想像になりますが、西行が桜を愛せるようになったのはきっと出家してからだったのでしょうね。彼の生きた時代は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』と同じ時期になります。戦乱の世でしたから武士として生き続けていたら桜を美しく感じることは一生なかったのではと。

とまぁこのような感想を桜の咲く頃に公表するのはあまりに野暮なのでもちろん春の時期に投稿することは出来ません。大谷翔平を応援している人に向かって興味ないと叫ぶようなもの。桜を心待ちにしている人たちの興を削ぐことになりますからね。捻くれ者ではありますがさすがの私もそこまで意地の悪い人間ではありません。多様性という言葉が流行っていますが桜を否定的に見るヒトもいるのだなあとなかなか面白い作品でありました。



遠藤周作「沈黙」


遠藤周作『沈黙』は私の心を大きく揺さぶりました。

この小説は場外乱闘も含めて一つの作品だと言っていいでしょう。場外乱闘というのはカトリック教会が「沈黙」をほぼ禁書扱いにしたそうです。どういう理由であろうとも棄教した者を決して許さないとするカトリック教会の態度。それはあまりにも冷たくて、頭が固い、酷い仕打ちだと考える人もいました。ただ組織としては当然の行動と言えます。信徒が減ることは宗教団体にとって大きな打撃となるからです。来るもの拒まず去るもの追わずという姿勢が宗教組織には出来ないんです。

そういえば遅刻を絶対に許さなかった福岡県公立古賀竟成館高等学校騒動も似たようなケースでしたね。当初は「公平公正の徹底のため、例外は認めない」として提出期限を勘違いした私立博多女子中学校三人の願書を受理しませんでした。のちに追選抜の規定を準用して受験機会を設けて救済措置をしましたが、このように情状酌量が認められない事例は多数存在します。

人の心が介在しない教義やルールに何の意味があるのでしょうか。弱者が犠牲になる宗教の存在意義って一体なんなのでしょうか。遠藤周作の沈黙は今を生きる我々に問いかけています。


上記は一ヶ月ほど前に書いた文章になります。

先日、ルールに違反した体操・宮田笙子のパリ五輪日本代表辞退が大きな騒動に発展してしまいました。辞退は半強制的で処分は妥当ではない、違反内容と罰のバランスを考えよ、という擁護派の意見が大きくネットニュースに取り上げられていました。彼らは法よりも人の心が大事だとする立場でそれに賛同する者も一定数います。しかし擁護派のほとんどは中年以上の男性で、宮田選手と同性の女性からの支持はほぼありませんでした。これはつまり二十歳未満の女性にいい格好をしたいだけの「男の下心」によるものではないのでしょうか。バンクーバー冬季五輪では国母和宏選手が服装の乱れを理由に選手村入村式の参加を自粛しました。宮田選手擁護派の人たちが同じ理由で国母選手を擁護するとは到底思えません。

そもそも宮田選手に飲酒喫煙に関する確たる証拠はまったく揃っておらず、擁護派は「一度だけ規範を破った」という日本体操協会の会見だけを信じて彼女を守ろうとしています。開票特番の当確速報合戦じゃあるまいし、なんでもかんでも情報が揃っていないうちにああだこうだと結論を出す一丁噛みの人たちを私はまったく信用していません。


心と法のバランスというのはなかなか難しいものです。

噂通り宮田選手が高校時代からの常習者であったなら監督責任を追求すべきですし、彼女の素行を知っていたのにパリ五輪代表に選出したとなれば日本体操協会の責任となります。宮田選手が更生することを願ってパリ五輪直前まで周囲の大人たちが飲酒喫煙の事実を伏せていたのかもしれません。もちろんこれらすべては仮定の話であって真実は第三者の我々にはわかりません。

人の心は時に恣意的になることから大昔より法やルールが作られました。インターネット世論の「ルールは厳守すべき」という極論もどうかと思います。世界はゼロとイチだけでは成り立ちません。心と法のバランスを取ることが大事で人生を左右する物事についてはもう少し慎重に発言するべきではと私は考えています。



国立公園高級ホテルの是非

2024年7月19日に開かれた観光立国推進閣僚会議で、岸田文雄首相が全国35カ所の国立公園を世界水準のナショナルパークにするため高級リゾートホテル誘致の表明をしました。

「あまりにも短絡的だ」

ヤフコメ民のほとんどは岸田総理の提案に反対を示していますが、発想自体はそんなに悪いものではないと私は思っています。日本の自然を世界にPRすることはとても大事なことですし金持ちのほとんどは発言力のある人ばかりです。日本のホテルは素晴らしいと評価されれば国益に大きく繋がることになるでしょう。

ただ肝心の誘致ですが手を上げてくれる民間企業は果たしてあるのでしょうか。私が海外の金持ちなら山奥の7つ星ホテルではなく、交通の便がいい都会の5つ星ホテルに宿泊します。いくら快適なリムジンに乗ったからと行って国立公園から観光地まで何時間もかけて行きたくありませんよ。

そもそもの話になりますが私は国を信用していません。これは与党に限ったことではなくどの政党も自分たちのことしか考えていないので効率がまったく良くないんですよね。献金してくれるお友達企業を優遇するからホテルの品質なんて二の次三の次となるに違いありません。


「政府のやることは順番が違う」


FRASHの記事に書かれていた主張の一部です。先日高島屋に5.7億円の追徴課税が行なわれて私は大きな衝撃を受けました。日本に住む外国人が偽って免税店を利用したのでこのような処置となったのでしょう。このような外国人問題が多数あるのに日本政府が最優先にやるべきは本当に高級ホテルの誘致なのでしょうか。

岸田総理が国民に不人気なのは能力不足というよりも、確かな見識を持つ有能な人物が周囲にいないことが原因であると私は見ています。リーダーは物事の方向を示す先導者です。総理大臣という役職は本人が有能である必要はありません。周りの能力を活かすことが重要なのです。

神戸の街に外国人観光客はほとんどいないという話を聞きました。日本らしさがある場所ならともかくわざわざ国立公園へ足を運ぶ金持ちは果たしているのでしょうか。国立公園すべてという目標に掲げるのではなく、手を上げている企業があればと表現を和らげるべきでしたね。それもこれも次の自民党総裁選に向けたアピールが一番の目的でしょうから誰も本気では動かないでしょう。口だけで終わる可能性が圧倒的に高いです。

日に日に有能な独裁者を望む私の心は岸田総理と同様焦っているのかもしれません。目の前のことだけでなく確かな長期的視野を持ちたいものです。


「参考記事」

「あまりにも短絡的」岸田首相「国立公園すべてに高級ホテル」ぶち上げに「日本自然保護協会」が緊急声明「自然はタダで利用できるものではない!」
高島屋に5.7億円の追徴課税 外国人客への免税販売めぐり“滞在期間などの確認を怠った”と大阪国税局が指摘



追記


『熟成下書き』応募作品の中で、スキの週間一位を獲得しました。皆様ありがとうございます。感謝!!

2024/08/12


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