【hint.446】「居心地のいいバランス」
今朝も、この辞典をパラパラとめくり、色にまつわる「ライフストーリー」に身を委ねてみる。
すると今朝は、
さまざまな範囲の茶
COLUMN|6|BROWN
というページが目にとまった。
幅広い色みを持ちながら総称する色名のなかった茶系の色だが、江戸時代に入り、「茶」の色のついた色名が数多く作られるようになった。
ふむふむ。なるほど。
「茶」という名前が日本で使われ始めたのって、この本によると江戸時代からなんだ。
けっこう最近だな〜。
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商業的な意図から常に新しい色名がつけられ、実際には茶色も鼠色も100以上の色名があったという。決して華やかではない色がこれほど多くのバリエーションを持ち得たのも、江戸の人たちの粋で洒脱な心はもちろん、茶色がさまざまな色の混合色であり中間色であったからであろう。現在でも色彩を分析し微妙に見分ける能力は日本民族が世界のトップクラスだという。
ふだん何気なく接している「茶色」に、こんなふうにひとつストーリーがあるとはね。
人間(もしくは「日本民族」といった方がいいのかな?)には、「似たようなものをある一つの名前・言葉でまとめて表現したい」という気持ちと、「ちょっとした違いがあるのなら、それはやっぱり違う名前・言葉で表現してみたい」という気持ちのどちらもがあるんだなぁと、あらためて実感。
そして、ひとり一人のなかに、「似たようなものをある一つの名前・言葉でまとめて表現したい」という気持ちと、「ちょっとした違いがあるのなら、それはやっぱり違う名前・言葉で表現してみたい」という気持ちのバランスのようなものがあって、そのバランスは各々で違うんだろうね。
それに、同じ一人の中でも、そのバランスが、状況によって変化するものなんだろうね。もちろん、「居心地のいいバランス」というものはやっぱり存在するのだろうけれど。
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日本人は制約の中で、広い範囲の茶色を作り上げ楽しんだが、西洋では生活に密着した中でさまざまな茶色を区別した。色調の違う髪や瞳や肌の色、日常的に食す肉や小麦加工品の焼き色、土地ごとで色の異なる岩や瓦での石造り建築など、日本とは違う観点での茶色の分類がみられる。
この、日本と西洋の違いはおもしろいな〜。
そんなこと考えたことなかったけど。
日本人の茶色の区別って、具体的には、動物や植物、人物などの名前がついてるものが多いのかな〜。
「きつね色」とか「栗色」とか、そういったオーソドックスなものから、「団十郎茶」「利休色」なんてなかなか渋いものもあるみたい。
いやぁ、今日もたくさんの「ライフストーリー」を楽しませてもらいました。元気出た!!
よぉし、今日も一日頑張ろう!!
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今日の皆さんにも、たくさんの元気になる瞬間がありますように。