ゲーム音楽から"母"を語る?
期待させてすみません
タイトルで驚かせてしまい、すみません。今回は電源を入れたらこの曲が流れてくるあのゲームの話です(ゲーム音楽館様より)↓
「エンディングまで、泣くんじゃない。」
「名作保証」
のキャッチコピーでお馴染み、任天堂のファミコンソフト「MOTHER」の記事になります。
糸井重里がゲームデザインを手掛けたコンピュータRPG「MOTHER」シリーズの1作目。発売は1989年ですか。現在はWii Uバーチャルコンソールでも配信されています(2021年9月現在)。
MOTHERをやっていた頃はおこちゃまだった私も、今ではオッさん…そんなゲームを誰得目線で語ります。
特筆すべきところ
このゲームの売りといえば、RPGではあるのですが、
現代(アメリカ)の話であること
一応SFファンタジー的な世界観やストーリー
ポップミュージック基調のBGM
アメリカのお子ちゃまアニメ風キャラクターデザイン などなど
当時のRPGでよく見られたゴリゴリの中世ファンタジー(ウルティマ、ウィザードリィ、ハイドライド、ドラゴンスレイヤー、イース…)ではない世界観を魅せてくれました。
また、敵を倒すことはあっても、敵を"殺す"表現ではなく、またお金をその場では入手できずパパが銀行振り込みしてくれると言った細部にわたって一線を画した作り込みが特徴的でした。
ゲーム音楽館様のサイトからいくつかピックアップしました↓
このゲームのクライマックス
一見すると、経験値を稼ぎ、アイテムを揃え…の部分はRPGなのですが、セリフが明らかにお子ちゃま向けではありません。当時のファミコンでは、表記がひらがな・カタカナでしたから、なおのことですが、セリフを読んで理解し先に進める感じ、かつ自由度は高め(攻略の最短ルートはあるが、多少の遊びがある)のRPGかと思っていました。
しかし、7つ目のメロディを集めた後に強制的に対面するクイーンマリーから、意外な事実が語られます↓
そして、最後のメロディを繋ぐクイーンマリー↓
マジカントは消え去り、ラスボスとの対戦となります。ここでも、一見すると無敵のラスボスかと思いきや↑が攻略の最大のヒントとなります。
しかしよく聴くと…
当時は知らなかったのですが、クイーンマリーのあの曲のタイトルは「Wisdom of the World」…。
サントラでは英語の歌詞がありますが、これがあまりにも象徴的であり、そして、切なすぎるんですよ(Michelle Heafy様のカバー版をどうぞ)↓
Through ice and through fire
A wilderness of stone
With dreams and desires
I have come alone
Seeking the answers
Only you could know, oh
Show me the wisdom of the world
Tell me the secrets of the heart
And the sweet mysteries of love
主人公たちはまさにクイーンマリーしか知らない答えを探しに冒険し、
クイーンマリーは消え去る前に、心の秘密と愛の優しさの不思議というWisdom of the Worldを打ち明ける…
どんだけ凝った演出なんだ
と今の方がより涙腺が崩壊する、よく身に沁みる演出でした。
もちろん
そしてエンディングはもちろんこれ↓
1900年初頭に起きた謎の事件は、曾孫の代(1989年)で解決することとなる、伏線の回収がハンパないですね。
ファミコンだからできた作り込み?
本作をプレイしたユーザーたちには相当の衝撃を持って受け入れられたと思います。そして、そのユーザーたちも大人になり、思い出として語る、そしてまた課金する↓
そんな日があってもたまにはいいかなと思える、物語としても一級品のRPG作品群だと思います。(了)