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良いんだよテキトーで

大学の先生から贈られた言葉。
騙して悪いが 全文は
「良いんだよテキトーで。やることやってりゃ」です。
サボっていいよ!という言葉を期待した方、すみません。
要領よく生きろ!という言葉です。

これを聞いて以来、僕はほどほどのバランスを意識して行動できるようになりました。燃え尽き症候群とは無縁です。


当時の状況

研究室に所属し、少し時間が経った頃。理系科目が壊滅的に苦手にも関わらず、機械系の学科に入った僕はなかなかの窮地に立たされていました。
機械加工の実習、レポート、図面の提出、追試など…そして、一人暮らし特有のちょっとした雑用。なんなら就活まで準備しないといけない。バイトをする時間も体力も無い状況でした。

とはいえ、卒論を書くために早く実験をしないといけないし、先生方のサポート業務もこなさないといけない。文字通り、リソースは限界を迎えていました。
視野がまだまだ狭かった僕は、そんな状況でも「なんとか頑張るしか無い」なんて考えて頑張っていました。
毎日最後まで研究室に残って活動している僕をみて、とある先生がタイトルの言葉をかけてくれました。

僕の解釈

この言葉は、真面目に空回りしていた僕に、良い意味でブレーキをかけてくれました。
サラリと「力の入れどころを間違えるな」と言ってくれたわけです。

更に補足してくれた言葉が、下記2点。
「なんでも頑張ってたら疲れちゃうでしょ?」
「力は上手に使わなきゃ」

強い立場から放たれる正論とか叱責ではなく、学生寄りの先輩としての言葉のように感じました。
僕がこの言葉たちを受け入れられたのは、表現だけでなく、その人の在り方も影響しています。

言った人の特徴

ゆるい印象の男性教員で、動きもゆっくり。穏やかな表情で、ものすごくめんどくさがり。雲行きが怪しくなったら「俺 帰っていい?(小声」とか言い放つマイペース自由人。
しかし、だらしないわけではなく、頭の回転は早い人でした。タイトルのセリフを全うしており、最低限やるべきことは完璧にこなしていて、しかも専門分野においては驚異的な知識量と技能を持っていました。本当はすごい人です。しかし、できるだけ目立たないようにしているようでした。

そんな彼の日常は、刺激こそ無さそうなものの、いつも気分良く過ごせているように見えました。当時の僕は、とてもうらやましく感じました。

意識し始めてからの変化

「全部なんとかしなきゃ!」
という発想から、
「最低限、何をしないとマズいのかな?」
という発想にシフトしました。

これによって、常に優先順位、重要度を考えて、「やらないこと」を判断できるようになりました。
「何をやらないか?」については、様々なタスク管理のノウハウや、自己啓発本に書いてありますので、そちらで学んでいただいて…

サボるとか、手を抜く、怠る、といったものとは異なります。
リソースを最大限有効活用して、最短で成果を出す、という動きです。

終わりに

言葉というのは不思議なものです。この言葉を贈られる前にも、「要領よくやれ」とか、「ここで頑張らなきゃダメだ」とか、「そんなことはどうでもいい」とか…いろんな言葉で、恐らく同じ方向に誘導されていました。
きっと、こうした言葉を贈ってくれた人たちも、善意で言ってくれていたのだと思います。でも、僕の心に届かなかった…
みなさんもきっと、そういう経験があると思います。
「もっと違う言い方をしてくれたらよかったのに!」

どの言葉が吸収しやすいかは、人によって大きく異なります。もしも、自己啓発本とか、セミナーでしっくりこないなら、別の本や講師で選び直したほうがいいかもしれません。確実に、相性があります。

ここまで読んでくださった方は、頑張り疲れている方でしょうか?
頑張れるのは、心身ともに健康であることが前提です。
良い意味でのブレーキがかかってくれたら嬉しいです。

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