火照りや浮腫みが気になる更年期世代におすすめのマコモダケの薬膳的食べ方
秋が旬のマコモダケ。
最近、スーパーでも見かけるようになった野菜です。
柔らかくほんのり甘い味なので、苦手な人は少ないかもしれません。
この時期に出てくる割に、体を強く冷やす寒性の食材です。
そのため、人によっては食べ方に気をつけた方が良いものになります。
ですが、冷やす性質を除けば、のぼせやむくみなど更年期世代の体のバランスを取るのにとても良い食材なので、マコモダケの薬膳的食べ方をご紹介しますね。
マコモダケとは?
そもそもマコモダケを知らない人もいると思うので、マコモダケって何?からお話します。
マコモダケは、中国や東南アジアが原産で、日本でも沼地に古くから自生していたイネ科のマコモの茎が肥大したものです。
根元近くにマコモ黒穂菌が寄生して太くなったもので、たけのこのような柔らかくほのかに甘い味が特徴です。
日本では、沖縄で古くから栽培されていました。
〇〇ダケと付きますが、きのこの仲間ではありません。
マコモダケの種はワイルイドライスと呼ばれてフレンチの付け合わせなどで使われます。
イネ科なので、米が生るのは不思議ではないのです。
川辺や沼地の周りに自生しているにに気づかないだけかもしれませんね。
薬膳ではどう考えられているか?
薬膳では、食べると体を強く冷やす「寒性」に分類され、繊維質が多いので便秘に良いとされ、利尿効果や疲労から来る咳、喉の渇きや飲酒時の喉の渇き、のぼせや火照りにも効果があるとされています。
これを読むと、更年期世代の女性が悩むことの手助けになると思いませんか?
カリウムア豊富なので、利尿効果も納得です。
(薬膳はこのように、成分が分かっていなかった当時から、多くの人の体感や実際経験して来たことの統計から、何千年も性質と効能が言われてまとめられています。)
冷やす性質を緩和させるためにすること
皮を剥いて、白い柔らかい部分は生でも食べられるといわれています。
けれど、生で食べると食材の持っている性質をダイレクトに体に入れることになり、とても冷やすことになってしまいます。
真夏なら生で食べると良いですが、マコモダケの生産時期は9月から11月。
そのため、秋の終わり頃は調理して食べることが前提ですね。
調理をすれば、温めも冷やしもしない「平性」に近づけることができるからです。
そして、合わせる食材の性質で冷やすのを少しでも緩和させます。
簡単にできる美味しいマコモダケの食べ方
油で炒めたり揚げたりすると、冷やす性質は緩和されます。
油を使う調理法は、強く熱を加えるためです。
ですが、忙しい時に揚げ物はしたくないとか、油の処理が面倒という場合はオーブントースターで素焼きにします。
今回は1200W15分焼きました。
焼いたマコモダケは、皮を剥きます。
包丁で食べやすい大きさに切ります。
軸の方をカットすると、黒い点々が見えますが、これが黒穂菌です。
菌と付くと食べらるの?と思われそうですが、古事記や万葉集にも書かれているので、日本でも昔から食べられて来たのですよ。
このまま食べてもほのかに甘く、ふかふか柔らかで美味しいのですが、今回は冷やす性質を緩和させて、更年期世代の火照りの原因となる。潤い不足も補うために白ごまと白ごまペーストを使った、付けて食べるディップのようにしました。
マコモダケの冷やす性質を緩和させる
ディップの作り方
白ごまのすりごま大さじ1、白練りごま大さじ1~1.5、ポン酢適宜(硬さに合わせて調整してください。)をすべて合わせて滑らかに混ぜます。
ポン酢の代わりに薬膳出汁醤油がある方は、薬膳出汁醤油にお酢を入れて味を調節してください。
七味唐辛子や切り唐辛子をトッピング
11月中旬になると、夜は冷えて来ます。
お酢は体を温める性質ですが、それだけでは少し物足りないので、七味唐辛子や切り唐辛子などの温めるピリ辛の物を加えます。
ディップにラー油を加えても良いですね。
お酢と共にマコモダケの冷やす性質が緩和できます。
まとめ
マコモダケはカロリーが低めで、繊維質が豊富なこと、カリウムが豊富な事から便秘がち、むくみがちな更年期世代の女性におすすめの秋の食材です。
体を強く冷やす性質なので、冷えを緩和させるために潤い不足からの来る火照りの緩和もできる白ごまをたっぷり使ったディップを添えます。
ディップの中にお酢を入れることで冷えを緩和させ巡りの改善にもなりますし、さらに冷えの緩和のために唐辛子系の物を少し加えます。
気をつけることは、ピリ辛程度にしておくことです。
辛くし過ぎるとせっかく潤いを補っているのに、強く熱を加えて乾かしてしまうためです。
最近スーパーでも見かける旬の食材、マコモダケの薬膳的おすすめの食べ方でした。
炎症が起きている人はマコモダケの天ぷらよりも、このような食べ方がおすすめです。
一度お試しくださいね。
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