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ヤマグチアスカ 本のある暮らし
2021年1月24日 00:13
何の脈絡もなく手にとった、宮本常一『伝書鳩のように』(平凡社スタンダードブックス)から書き抜きます。**明治29年6月15日に三陸地方に大きな津波がおそったことがある。そのとき、沖の方にノーンノーンという声が聞こえたという。昔からの言い伝えの残っているところでは、それは津波の音に違いないとて高いところに避難した。そうした村ではみな生命を助かった。しかし、この音をきいてもそれが津波の