見出し画像

戦争を知らないジジイ達(830字)


キノコ雲の下で何が起こっているのか?
パイロットは知らない。
爆弾を投下した人も知らない。
命令され任務を忠実に遂行しただけ。
一発の核兵器が、多くの人達の生命を一瞬で奪った事に
気付いたのはいつの事なのか?
その時、彼らはどの様に感じたのだろうか?
自分自身の罪の重さを感じたのだろうか?
それとも、「任務を遂行しただけ」と悪びれずにいたのだろうか?
原爆を投下する事を決定した当時のアメリカの首脳部こそ、
大量虐殺の首謀者では無いか!
戦争犯罪人ではないのか!
戦争の反対語は平和ではなく、「虐殺だ!」と云う人もいる。

虐殺とは、非戦闘員を殺す事。
戦争とは、軍人対軍人との戦い。
アメリカが日本に原爆を投下し善良な市民(非戦闘員)を虐殺した。
これはユダヤ人を虐殺したナチスと同じではないか!

アメリカは原爆投下を正当化させる為に
見苦しい言い訳をして、今も謝罪の言葉すら無い

なのに日本は、謝罪させられてばかりいる

アメリカに統治された日本は、アメリカに媚びた。
以前まで、「鬼畜米英」と言っていながら、負けたらアメリカに媚びた。

それが日本人の特徴か?
「長いものには巻かれろ」「お上の言う事は聴く」
戦後間もない日本人は、すんなりとアメリカを受け入れた。
その当時の人達は、どの様に考えていたのだろうか?

私は戦争を知らない。
以前「戦争を知らない子供達」と云う歌があったが
今では、「戦争を知らないジジイ達」になった。
その期間日本は戦争に巻き込まれる事も無く、平和だった。
本当に、嬉しい時代でもあった。

だが、その中で多くの物を失った気がする。
戦前にはあって、戦後の日本には無くなったもの。
それをもう一度取り戻さなければ、将来の日本は衰退するかも知れない。

「日本よ、かっこよく!」何処かのおじさんが言っている。
「日本人が日本人である為には、本当の意味で歴史を学び、
古来の日本の精神を学んでいかなければ、暗い未来しか来ない」と、云う。

この考えに同調する私も、戦争を知らない一人のジジイだ。

#ショートショート

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?