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家族の声を相手に聞かせない!Web通話に適したヘッドセット【在宅勤務】

在宅勤務の生活をして足掛け5年。
その間に、娘が生まれて、育児と仕事を両立しなければならなくなりました。

私の仕事は話すことがメインではないのですが
お客さんやチームでのWeb通話の頻度は結構高い方で、現在でも最低1回はチームミーティングをやっています。

そんな中で特に気になるのが、
「家族の声をマイクが拾って、上司あまつさえお客さんの耳に届いてしまうのではないか」という心配。

私は何度も失敗しました。
1人で暮らしているときはマイクなんて声を届けられたらいいやと思っていたのですが、特に娘が乳児だった頃なんて常に泣いてるみたいな状況で、そんな中ヒヤヒヤしながらお客さんに提案プレゼンをすることもありました。
上司に本番作業の手順書を説明してる時に横で娘がギャン泣きし始めて、説明中にも関わらず強制ミュートさせられたこともありました。

在宅ワーカーにとって、こういった事象の解決方法は3つあります。

  1. 出社する or コワーキングスペースなどで仕事する

  2. 自宅の中に無音作業スペースを設ける

  3. 家族の声を完全にシャットアウトさせるマイクを使う

1.については、最も手っ取り早いソリューションにはなりますが、
「出社したらこの子の世話どうすんの?私が全部やるの?」と家族から猛烈なひんしゅくを買うことになります。
あと、会社の規定で自宅以外の場所での業務を禁止されたりとか通勤時間が何時間もかかったりとかで制約があることも多いかと思います。
2.は子育て世帯であれば比較的実現可能ではあるでしょうが、家が狭くてスペースが取れないなんてことはよくあります。我が家も無理でした。

そこで、私の場合3を選びました。

今はEMEETのヘッドセットを使っているのですが(詳細は後ほど)、
それまでに幾多のトライアンドエラーを繰り返してきたので、その経緯も含めてお伝えしようかと思います。


前提:マイクの指向特性

そもそも、Web会議用途で使われるマイクの集音は主に
全指向性 単一指向性
という2種類があるということです。
詳しいことはオーテクのサイトに記載されていますが

全指向性だとあらゆる方向から集音するものであり、

引用元:https://www.audio-technica.co.jp/microphone/navi/whatis/02.php

単一指向性はマイクから向かって前方のみから集音します。

引用元:https://www.audio-technica.co.jp/microphone/navi/whatis/02.php

ことWeb通話用のマイクに関して一般的には全指向性のマイクが採用されていることが多いのですが、 最近のワイヤレスイヤホンだと口元の音を効率的に拾えるように単一指向性の集音技術が用いられるようになっていますね。

Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro

リモートワークを開始した当時使っていたのはこのイヤホンでした。

1万円で強力なノイキャンがついて音質も非常に良いと評判のイヤホン。
マイクの性能もそれなりに良かったのですが、在宅勤務でWeb会議中に使うとどうしても周囲の音を拾ってしまうようで、指摘を受けることがややありました。 おそらく一度大雨で濡れてしまって、そこから少しずつマイクが劣化したっぽいです。

そして、この頃から少しずつマイクやオーディオ機器について興味を持ち始めるようになります。
(イヤホン沼にハマってしまったのもこのあたりから)

Jabra Elite 85t

JabraはGNというメーカーが出しているオーディオブランドであり、もともとはGNが補聴器メーカーだった経緯もあり、集音・マイク性能に強みがあります。
今はElite 10というフラッグシップモデルが発売されていますが、その前のモデルがElite 85tです。今でもElite 85tはあまり値崩れしておらず、根強い人気があることが伺えます。

音質も良くて、日常使いとしても優秀だったのですが この時期にちょうど会社の貸与PCがBluetooth接続が不安定になってきたため、ワイヤレスイヤホンの選択肢が無くなってしまいました。

仕方がなくイヤホンジャックから有線イヤホンを繋いで通話する機会も多かったのですが、有線イヤホンに付属しているマイクなんてのは基本的に全指向性なんですよね。
ということでこの時期、社内では「コイツは赤ん坊を抱っこしながら仕事しとるぞ」という皮肉めいた憐憫まで聞こえるくらい家族の声が筒抜けだったと思います。一緒に仕事をしてたメンバーには申し訳ないですね、、、

タスカム DR-07X

次に出会ったのは、単一指向性のマイクでした。
ちょうど私が上記の前提知識(マイクの指向特性)を知った時あたりの話です。
こちら、分類としてはPCMレコーダーという位置づけなのですが、USB接続で外付けマイクと同じように使えるというスグレモノです。マイクの向きを手動で動かすことができ、単一指向性と全指向性に切り替えられるんです。

この時はちょうど、「外付けのマイクも欲しいけど、友人とラジオYouTubeチャンネルを立ち上げるっていう話があったし、出先で録画・録音するためのレコーダーが欲しいなー」と思っていたところで、この選択肢はピッタリでした。

結果的に、このマイクは単一指向性に切り替えても周辺の音を結構拾ってくれるのでダメでした。。。
感度が良すぎて、どうしても周囲の音を拾ってしまうのでしょう。
ピンポイントで自分の声だけを拾うようにしようとすると相当な位置調整が必要になるので、もっとざっくりとした環境で使いたかった私は合わなかったようです。

追記:ラジオYouTubeの企画は一本録った時点で恥ずかしすぎてお蔵入りになりました。

EMEET HS80

そして、最終的に行き着いたのがこのヘッドセットです。

日本ではあまり聞き馴染みがないブランドですが、EMEETというと会議用スピーカーでそこそこ製品を見かけるようなブランドです。

BluetoothとUSB無線ドングルで接続できます。
無線ドングル経由で接続した場合の雑音カット機能が半端ないです。今まで家族の声を指摘されたことがありません。
横から娘が「パパうんち!」と話しかけてきても、誰からも反応されませんでした。

充電もスタンドにセットしておけば勝手にやってくれていますし、マイクの先端に付いているボタンを押すかマイクを上に上げておけばミュートしてくれるという便利機能つき。

あと最大の利点なんですが、音質がたまらなくいい。
私は仕事中に会社の端末で音楽を聴くことがあるのですが(オイ)、その時の音場(音の広がり具合)がとても広くて毎回ビビります。
筐体がちょっとチープで、イヤーパッドの内側のスポンジが浮いてきたり頭頂部のクッションが弱かったりとデメリットはあるのですが、それでも満足オブ満足です。

番外編:ワイヤレスでも特に優秀だったもの

フルリモートであれば上記のヘッドセットで問題ないのですが、どうしても自宅以外で仕事をしなければならないタイミングが出てきた時があり、こちらの耳掛け式イヤホンに何度か助けられました。

会社のPCはこの頃になるとBluetoothと修好条約を結んでおり接続も良好に戻っておりましたので、Bluetoothで繋いで通話していたのですが、こちらはノーブランドの中華イヤホンと思って侮ってはいけない。
着脱式のブームマイクは自分の声だけを効率的に拾ってくれており、どうしても場所がなくてファミレスで仕事しないといけない時などもバレずにすみました。

最後に

ここに書ききれないくらいには色々な優先・無線のイヤホンを試してきたのですが、結局私は通話中にトイレに行ったりコーヒーを淹れに行ったりする傾向にあるので、無線イヤホンに落ち着きました。
もちろん有線イヤホンでも優秀なものはあったのですが、無線だとチップセット側でノイズ制御したりする技術を搭載していたりするので、こと音声通話では一日の長があるように感じます。

また、今回の記事はあくまでも「周囲の雑音や声を拾わない」という軸で書いたので、単純にイヤホンの性能や機能の比較をしているわけではありません。
タスカムのマイクはASMRで利用されるくらいの臨場感ある音を届けるらしいので、通話相手は喜んでくれていたのかもしれませんし。
もし私と同じような悩みをお持ちの方は、作業環境や角度調整でいくらでも解消の方法は見つかるはずなので、色々と試行してみてそれでも難しければ上記で紹介した製品を買ってみてもいいかなと思います!

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