
【心理学】交流分析 4つの基本的分析
はじめに
交流分析(Transactional Analysis)は,1957年に米国の精神医学者エリック・バーン(Berne, E.)によって創始されたパーソナリティ¹理論であり,その理論による心理療法です。交流分析はその頭文字をとってTAといわれます。
TAが広く適用されるのは、生活しているさまざまな場面からの理論と考えられているからです。
個人の性格や自我がどのように構成されているかなどをみていくことから、パーソナリティ理論であり、かつ他社とのメッセージのやり取りの仕方を検討していこうとするところからコミュニケーション理論でもあります。
4つの基本的分析
自我分析:個人の中で起きていることを分析します。
心の構造を見ていく自我構造分析を行い、それが人生いろいろな場面でどのように機能するかも考えるというもの。自己分析。交流分析:人と人との間に起きていることを理解する方法。どのようなメッセージのやり取り(交流)が人間関係をこじらせるのか分析していきます。対人関係分析。
ゲーム分析:人とのやり取りの中で不快感をもたらすような交流の仕方を理解する方法です。”ゲーム”にはある特徴があり、繰り返し、何度も行われる一連の交流で不快な感情を残して終結するという特徴があります。ゲーム分析も対人関係分析です。
脚本分析:無意識のうちに行っている生き方を理解しようとするものです。自分では気づかずに幼児期の経験・体験から自分の人生の計画を書き、それに沿って人生を送っていると考えます。その人生の計画(脚本)がどのように形成されたかを分析します。自己分析。
まとめ
本日は、交流分析の4つの基本構造をご紹介しました。
これらの基本構造を分析し、理解していくことは、言い換えれば なぜ あの人とのやりとり(交流)ではいつも、もやもやしたりイライラしたりするのか、では原因は誰にあって私はどう考えて・行動しなければいけないのかということを分析していきます。
参考文献
図解&ワークでわかる・身につく初学者のための交流分析の基礎
中村 延江 (著), 田副 真美 (著), 片岡 ちなつ (著)

注釈
パーソナリティの定義 パーソナリティ(personality)とは、ある個人の行動は環境への適応において、その人らしい 独自の一貫した適応行動様式があり、たえず遺伝と環境の相互作用により、変化、発達し て再体制化されていくものである。
産業カウンセラー養成講座中部支部北陸教室(金沢・労済会館), 長谷川明弘(金沢工業大学)