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定番構図にこだわらない方が良いかもしれない話

今まで、Noteで定番の構図取りがなぜよく見えるか、みたいな話を何度か書いてきました。

今回は逆に定番を崩す話をしたいと思います。構図について考えなくてもできてしまう人はよく言いますよね、「感じるままに」って。そういう人は平気で定番を崩せます。型無しレベルから駆け上がっちゃう人もいます。ただ、私はそれだとなかなか上手くいかなかったので、思考もしているわけですね。

対角線の構図を作るため、水平を出すという定番を崩してみました

前提としての話。定番はいわば型で、定番崩しは型破りなのか型無しなのか……なんて議論は耳にタコができるほど言われてきたわけですが、結論としてはそこはどっちでも良いんですよね。伝えたいメッセージなり主題なりがあって、それが効果的に伝わるならなんでも良い、そこがベースにある訳です。結局定番崩しした結果、メッセージが強く伝わったら型破りで、メッセージが弱まったら型無しって言われるだけなので、結果論でしかありません。

江ノ電のせせこましさを表現するためやや窮屈な構図に
レイルマン構図的にはこっちが正解

さて、最も有名な定番構図である三分割構図は、基本的に主題を対角に置く構図の作り方です。主題を対角に置くと画面の上下左右のバランスが良くなるので、メリットが大きいのは事実です。ただ、これって主題と副題がやや離れた位置に最低1個ずつはあるとか、主題の形が三分割に適した形であるとか、そういうことがある前提なんですよね。主題が1個で残りの部分の情報を薄めたい場合、むしろ多少日の丸になってもキチッと真ん中辺りに全部入っている方がバランスが良くなるはずです。

そんな具合で、主題やメッセージを伝えるための型として定番構図があると考えれば、その型がいついかなる時も万能とは思わないはず。忌避される日の丸だって、必要なら使っていけば良い。

写真はそのものズバリの正解を出しにくい分野なので、つい補助線に頼りたくなりますし、補助線は役に立ちます。ただ、あくまで構図論はメッセージなり主題なりを効果的に伝えるツールなので、構図論にこだわり過ぎず、伝えたいこと基準で構図を考えることも必要だろうなと思っています。

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