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同じ場所で撮り続けること〜神戸電鉄 三木の鉄橋〜



写真を撮るにあたり、全国津々浦々で撮影するのも楽しいですが、同じ場所で撮り続けると新しい視点を探す練習になるのではないかと思っています。

私にも新しい撮影スタイルを試して気に入った写真をいくつも撮ることが出来たお気に入り撮影地がいくつかあるのですが、今回はその中から神戸電鉄の三木〜三木上の丸駅間にある鉄橋を取り上げます。神戸電鉄粟生線の中では比較的有名なポイントで、桜の時期など季節が良い時はほかの撮影者に出会うことも間々あります。この鉄橋のお気に入りポイントは、河原に程よく自然が残っていることです。

少し珍しいカーブした鉄橋

最初はオーソドックスに車両メインの1枚から。神鉄粟生線は4両の列車が15分程度の間隔で行き交います。沿線は山、川、住宅街と変化に富んでいて、あえて言うなら都会すぎず田舎すぎもしない、「ちょうど良いローカル線」です。車両も旧型車から新型車までバラエティ豊かなので、撮影してて飽きが来ません。

背の高い建物が少なく、空が広い

この1枚は敢えて列車を先頭部分で切って空を大きく入れてみました。周囲は住宅街ではあるものの、背の高い建物は少ないので空を広く撮ることができます。日暮れ時の微妙な青のグラデーションが列車を引き立ててくれました。

 人工光を上手く使えば夜でも撮れる

今度は夜に撮影した1枚です。一般にはあまり鉄道写真を撮影することの少ない夜ですが、撮れそうなモチーフをよく探すと良い瞬間が目の前に現れます。この写真は、目線をうんと低くしてハルジオンと同じ高さから撮りました。季節や時間帯を変えながら、ちょっと違った写真を撮るにはどうしたら良いか?を自然と考えることができるようになるのは、同じポイントで撮り続ける大きなメリットです。

鮮やかな黄色い花と列車

こちらも夜の1枚。アニメに出てきそうなシーンをイメージして鮮やかめの仕上げを狙いました。まず、手元の弱いライトで花にも光を当て、列車と花の両方が明るい状態を演出。さらに、当日持っていたフルサイズのZ6iiの高感度性能と50mm f1.8の明るさを活かし、写し止められる程度のシャッター速度を稼ぎます。仕上げに部分調整を駆使した編集を行い、思い描いた通りの1枚を作ることが出来ました。

 虫の目線で列車を見上げてみました

こちらの写真は目線を思い切り下げて小さな花を見上げるように撮りました。神戸電鉄の鮮やかな赤色を纏った車両は、ボケていても存在感を発揮してくれます。近所の何度も撮影した馴染みのポイントだからこそ、失敗してもまた来れば良い、失敗して数本余計に粘ったとしても帰りがさほど遅くならない、という安心感があり、色々な撮り方に挑戦しやすくなるように思います。

沿線では大変珍しい雪景色

最後の1枚は珍しい雪景色です。兵庫県南部は降水量が少ない上に温暖なので、雪はめったに降りません。そんな三木に珍しく雪が降った日、いつもの鉄橋へ向かうと、河原に少しだけ雪が残っていました。逆光に輝く雪を超ローアングルで強調しつつ、鉄橋であるおかげで列車も程よく主張させることができたお気に入りの1枚です。いつもの撮影地になると、特別なシーンこそ勝負した構図を試したくなり、好みの写真が生まれやすいように思います。

最近転居によりこの撮影地は以前より少し遠くなってしまいましたが、逆に新たなお気に入り撮影地も生まれました。新しいポイントもまた写真が溜まってきたら記事にしようと思います。

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