親が知っておきたい子どもの運動について
・運動神経の良い子に育てたい
・勉強ができる子に育てたい
我が子に対して、このように期待をする親は多いと思います。
(そのように思ってしまうのは、主に親自身のコンプレックスが影響していますが、今回はここの良い悪いは本題でないので割愛)
運動ができる子も勉強ができる子どちらにも、幼少期にたくさん身体を動かすという経験が科学的にも有効と証明されています。
→幼少期にあまり身体を動かさせてなかったという方は、今からでも動かす習慣を作っていきましょう。
脳の発達
運動が脳に良いというのは「なんとなくわかる」という方はいると思いますが、具体的になぜ良いのかここで書きます。
まず、脳を大きく3つに分類します。
(もっと細かくも分類できますがわかりやすく)
この3つの分類からわかるように、私たちが学校教育で学ぶようなことは主に大脳新皮質がその役割を担っています。
しかし、脳幹や大脳辺縁系といった、どの生物にも備わっている部分の発達が脳の土台となっており、その土台をしっかり発達させる必要があるのです。
その土台を発達させるのが遊びであり、運動というわけです。
これらは決して教え込めば発達するものではなく、何かの動きを真似てみたり、触れたり、咥えたりするなど五感を通して発達していきます。
誰かにやらされるのではなく、自ら夢中になって取り組む経験(フロー体験)によって発達していくのです。
大脳の発達していない生物は、お腹が空いたら食べる、絶滅しないために繁殖する、危険を感じたら逃げるなど、本能的に動いているのをイメージしたらわかりやすいかと思います。
ご飯の時間を決めてるのは人間、お腹空いてないのに3食食べてるのも人間です。野生の動物はお腹が空いたら狩りをします。
(食事についてもまた書きます)
他にも、危険かどうかを感じる前に危ないと止められる、興味があるからやってることを汚れるからと止められる。
特に幼少期は本能的に動くのが普通で、それがとても大事なんです。
「このおもちゃはこうやって遊ぶんだ」「もっとこうやって走れ」「ご飯の時間だから遊ぶのおしまい」「寝る前に汗かくようなことやめて」と親が教え込むことや、夢中で遊んだり身体を動かしている子の邪魔をすることがどれだけ脳の発達を阻害しているかということを、私たち大人は理解する必要があるのです。
つまり、親によって本能のまま、感情のままに動くことができなかった子は脳の土台が育っていません。
その状態で大脳新皮質ばかり鍛えようとしたらどうなるでしょう?
高いビルを建てる時に地盤を固めていなかったらどうなるかをイメージしたら想像つくように、何か外力が加われば簡単に崩壊します。
病気がちになる、抑制の効かない子になる、集中力のない子になる、非行にはしるなど、何かがトリガーになってそのような行動にはしってしまうことは想像しやすいかと思います。
脳の発達という観点から言えることは、まずは勉強を教える、運動をやらせると考える前に、夢中になっている時間(フロー体験)を邪魔しないことが大切と言うことです。
大人の都合で子どもの邪魔をしていませんか?
運動と学習の関係
前項で触れたように、まずは遊びや運動で夢中になる時間を作ることが大切です。
その上でこの項では、運動が大脳新皮質の発達、学習能力の向上にも有効という話をします。
最近の研究では、運動が子供の学習能力を向上させることが明らかになっています。
運動が学習にどのように良い影響を与えるのか下記に簡単にまとめます。
このような効果があるので、勉強ばかりさせるのではなく、適度な運動を生活に取り入れることが、子どもの未来を切り開く鍵になるかもしれません。
ちなみに、世の中の成功者の多くも運動を生活の一部に取り入れています。
例えば、Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズは、毎朝の散歩を欠かしませんでした。彼は、アイデアを練るために歩きながら考えることが多く、散歩が彼の創造性を刺激していたと言われています。
また、Facebookの創業者であるマーク・ザッカーバーグも、定期的に運動を行っています。彼はジョギングやサーフィンなどを通じてリフレッシュし、その後の仕事に集中できるようにしているのです。
さらに、スターバックスのCEOであるハワード・シュルツも毎朝運動を欠かしません。彼は、運動が自身の精神的な健康を保ち、リーダーシップを発揮するための重要な要素であると語っています。
成功者たちが運動を取り入れている理由は、単に健康のためだけではありません。運動は精神をリフレッシュさせ、集中力や創造力を高める効果があるというのを知っているからです。
もし、勉強ばかりさせてしまっているなと思う方は、ぜひお子さんが運動できるような環境を作ってみてください。
子どもの頃にやって欲しい運動
・うちの子は運動ダメだから劣等感を感じてしまうんじゃないか?
・もっとうちの子の運動神経を良くしたいんだけどどうしたらいいんだろう?
という声が聞こえてきそうなので、どんな運動が効果的かについてこの項では述べます。
ここで紹介する内容は運動が苦手な子だけでなく、スポーツで上を目指す子たちにも当てはまる内容ですのでぜひ取り入れて欲しいです。
山梨学院の発達発育学者の中村和彦さんの提唱する36の基本動作というものがあります。
こちらは文部科学省も推奨している内容です。
子どもが成長していく上で取り組んで欲しい運動を大きく36のパターンに分けています。
一つ一つは単純な運動ですので「こんなもので?」と思うかもしれませんが、これらの運動を組み合わせたり、ゲーム化することで楽しさや難易度を調整していきます。
ここでも“脳の発達”の項で述べたように、子どもたちが「いかに夢中になれるか」ということが重要になってきます。
そのような設定を心がけて運動をしていきましょう。
「やらせる」のではなく「やりたい」と思わせられるような関わりが大人には必要になってきます。
(こちらの記事もぜひ参考にしてください。)
ルール設定次第でいくらでも応用ができるのです。
そうやって工夫する親や大人をみて、子どもも考えたり工夫してみようと育っていくと私は思います。
そして、36の基本動作を満遍なく取り入れて身体を動かすようにしていきましょう。
「今日はこれ」「最近はこの動きできてないからこれを取り入れた遊びをしよう」みたいな感じでやるのが理想的です。
また、今の世の中は少し調べればYouTubeなどの動画でも、子どもがやるべき運動とか、これをしたら足が速くなるなど、答えを示すものばかりで、そんな情報に飛びついてばかりで考える過程を放棄してしまう人が増えているように思います。
示された答えのもう一つ先に疑問を持てるかどうか?
ここを考えること、調べることが、本当にそれが有効なのかを根拠をもって言えるかどうか違いだと思います。
ここで書かれていることも「まずは一回疑ってみる」ことで見える景色が変わってくると思いますので、ぜひ参考にしつつも、みなさんなりの根拠を持ってお子さんに提供してみてください。
子供の「やりたい」を引き出す方法
最後に、運動を「やらせる」のではなく、「やりたい」を引き出す方法について考えます。
強制的に運動をさせると、子供は嫌々ながら取り組むことになり、長続きしません。
以下のポイントを参考に、子供の「やりたい」を引き出しましょう。
ここまでお読みいただいていれば、運動方法だけ知っているから子どもがスポーツ万能になるわけではないことは想像できるかと思います。
運動が苦手なのも、運動に興味を持てないのも、親の関わり方が大きく影響しているのです。
運動も勉強も、仕事もすべてベースとなる知識は必要です。
しかし、知識だけで解決できるのならおそらく誰も苦労していないはずです。
人間性という一言では片付けられないほど、子供との接し方、人との接し方は重要だということを私は感じています。
お読みいただいている方々が少しでも私の考えに共感し、自分の周りの人への関わり方が変化して、あなた自身も周りの人たちも心が満たされるような人生を過ごしていただけることを願っています。
あなた次第であなたの周りで起こる出来事は良くも悪くもできます。
1人ではどうしても解決できないと思った時はぜひ下記サイトからご連絡いただければ、全力でサポートさせていただきます。
お読みいただきありがとうございました。
刈谷体質改善Lab〜縁〜
【整体】【コンディショニング】【パーソナルトレーニング】
代表 岩瀬 勝覚
理学療法士
JARTA認定スポーツトレーナー・認定講師
認定深層心理トレーナー
依頼はこちらから↓↓
株式会社syn
寄り添わないメンタルトレーニング®️
【悩みを根本から解決したい方】