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多様性について学ぶなら朝井リョウを読んでほしい

生殖記 / 朝井リョウ の本の内容に少し触れてる部分あるので、ネタバレ見たくないよ〜〜!という方はUターンをお願いいたします。



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私の読書遍歴については以下の通り。

小学生の頃:近所の図書館に毎週のように通ってて、周りが文字の大きい児童書を読んでいる中、小5くらいには300ページくらいある小説を読むようになってた気する。

中学〜高校の頃:全く図書館に行かなくなった。国語の教科書しか読む機会がなかった。源氏物語とか太宰治とかをたまに読んでたけど、本当に一瞬。勉強のために読んでたレベル。

大学生の頃:ゼミの先生から新書を読んだ方が良いと言われ、その通りに自分の学びに近い新書ばかりを大学の図書館で読んでた。たまに地元に帰省する際、新幹線のホームで文庫本を買って、読みながら帰ってたから、年に5〜6冊は本買ってた。大学の図書館にはあまり小説とかが置いてなく、つまらなかったイメージ。(予約すれば借りられたと思うけど、上手く大学の図書館を利用できていなかったこともある)

大学卒業してから現在:就職して地元に戻って、土日暇だな〜と思った時に、「そういえば図書館久々に行ってみるか」となり、そこから図書館によく通うようになった。月に平均4〜5冊は本を読むようになった。唯一ちゃんと誇れる趣味だけど、平日は仕事から疲れすぎて、もう読めないから休日に一気に読むスタイル。花束みたいな恋をしたの麦くんの気持ちがわかるような年代になりました。

そして、ようやく朝井リョウの新作が手元に届き、拝読。実は、1度サイン会兼トーク会にも行ったことがあるくらい大好きな作家。白表紙にキラキラ光ってる題名「生殖記」。題名からして、なんとも言えない中、読み続け、気づいたらもう残り数ページ。本を読み終えた瞬間、「さすが朝井リョウ………」と心の中で拍手した。内容としては、前回の生欲に引き続き、多様性の話を盛り込んでいた。1番印象に残ったところを抜粋すると、

「どんな方向でも踏み込んだことを他人に訊いたり言ったりしないーそれが令和であり、今のヒトにとっての多様性」

確かに昭和の人は、今でも「住まいどこ?」とか「結婚は?」とか人のプライベートに踏み込んでくる人が多い。平成、令和と迎え、「昔は、」とかよく言うけど、世の中の時勢に合わせて生きていく時代だと思う。世の中、多様性ある社会を!とかよく言うけど、実際のところ多様性って分かっていない人が多いと思う。多様性について学ぶなら朝井リョウを読んでほしい。令和の時代ならではの切り返し方わかる〜!と感じた作品でした。あと、人と話してる時の心情とかもリアルで良かった。めんどくさい話されてる時、「帰りたいな」「まだ話すの?」とか思ってます、私も。こんなに踏み込んだ本、久しぶりに読んだから本屋大賞とかなにかしらの賞を取るんじゃないかな、いや是非取ってほしい。まさかあの目線からの本だとは。気になったら是非。


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