夏、京の随に
京都は四条、四条河原町。
大きく深く呼吸をして、心の中で「ただいま、」と呟いた
見慣れた景色たちが、妙に輝いている
毎日通っていたコンビニには、新しい店員が入って来たらしい
ここでの暮らしが過去になるなんて、なんだか不思議だった
知ってるのに、知らない どこか懐かしい
そんな過去になったらしい
河原町を闊歩すると、どこからか祇園祭の音が聞こえた
ああそんな季節か
イヤホンの隙間から街の喧騒が入ってくる
それがなんだか心地よかった
市バスに乗って、街を眺める
烏丸、私の通った場所 私がたくさん泣いた場所 私がたくさん、自分と向き合った場所
4年間の記憶を辿るようにめぐる
愛おしかった日々を撫でる
また少しの間別れることになるけど、すぐに戻ってくるからね
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