Not knowing when the Dawn will come
Not knowing when the Dawn will come
I open every Door,
Or has it Feathers, like a Bird,
Or Billows, like a Shore
夜明けがいつ来るか分からないので
私はドアを開けておきます
鳥が翼をもつように
海岸線に波が押しよせるように
今日この詩を訳すまえに、
YouTubeで茂木健一郎さんの動画を見ました。
ハーゲンダッツ依存症になることを心配するフワちゃんへの応答。
面白いので気になる方はぜひ直接動画を見てほしいのですが、
ごく簡潔に言うと、
ハーゲンダッツを食べないようにするのではなく、
別のことも楽しんでドーパミンが出るようにして、
全体として、生活のバランスを取れば良いのではないか。
こんな感じの内容でした。
ハーゲンダッツ→ドーパミン
勉強、
スポーツ、
人と話す、
ゲーム、
このように、ハーゲンダッツだけが最高に楽しい、みたいな状態は色んな意味で危険ですが、
ハーゲンダッツ→ドーパミン
勉強→ドーパミン
スポーツ→ドーパミン
人と話す→ドーパミン
ゲーム→ドーパミン
これならバランスが取れてていいんじゃないか、というわけです。
誰かと話しながらハーゲンダッツを食べるといいかも、とさらに実践的なアドバイスもされていました。
ゲームばかりやって勉強しない子どもに対して、
ゲームをやめて勉強しよう、と言ってもほとんど聞いてくれませんが、
勉強「も」やろう、とか
ゲームと勉強ってすごく似ててね、とか言うと少し話を聞いてもらえます。
僕としても、塾をやっていた頃にそんな経験があったので、今回の茂木健一郎さんのアドバイスはとても腑に落ちました。
そういえば、
ラッセルの『幸福論』にも似たようなことが書いてあった気がします。
幸福に生きるコツはできるだけ多くのことに関心を持つことだ。
すみません、けっこう前に読んだので違うかも…今度読み直してみます。
人が何にハマるかなんて、分かりません。
人生には色んなことがあって、生活も変わっていきます。
かつて好きだったことや、
興味があったものが、
どこかで壁にぶつかったり、
時間や気持ちに余裕がなくなり、
出来なくなってしまうこともあるでしょう。
それでいいんです。
でも、
だからといって、
せっかく作った部屋のドアをわざわざ閉じてしまうのはもったいない。
本当に好きなら、そのドアは開けておきましょう。
夜明けがいつ来るか、分からないのだから。
何もしなくてもいい。
ただ、開けておくだけです。
僕自身、
高校生の頃に興味を持ったディキンソンの詩を、
今こうして訳していることを思うと、
感慨深いものがあります。
風が立てば飛び立ち、
波が来たら心地よく身を委ねる。
そんなたのしみを持つ人こそ、
幸せなのかもしれません。
『THE COMPLETE POEMS OF EMILY DICHINSON』
THOMAS H . JOHNSON, EDITOR
絵はJeanie Tomanek氏の作品。