就労継続支援A型事業所で経験してきたこと
就労継続支援A型とは
就労継続支援A型は、障害や難病のある方が雇用契約を結んだ上で一定の支援がある職場で働くことができる福祉サービスです。
基本的には一般就労と似ているのですが、就労時間が短い場合が多いです。また、時給は最低時給である事業所がほとんどだと思います。つまり、最低時給がアップすれば、それに応じて給料も上がっていきます。
仕事は難しくない
事業所によって作業内容はまったく違います。
しかし、難しくない作業が多いです。器用さはそこそこ必要かもしれません。僕が経験した作業は細かい部品の組み立てでしたので、手先の器用な人が優先的に割り当てられていました。
作業の割り当てについては、支援員さんが決められます。
おそらく、個々の適正で判断していると思います。僕はどちらかと言えば器用なほうだったため、比較的難しい作業をこなしていました。
一般就労より配慮がある
やはり、配慮があるかどうかが大きい要素です。
まず、病院に通っている人がほとんどですから、通院日をあらかじめ申請しておくことで当日お休みすることが可能です。
雇用契約を結んでいますが、一般就労のような厳しいものではありません。
僕が他の利用者の様子を見た感じでは、すぐに休んでしまう人や早退が多い人も何人かいました。一般企業で何日も休むと解雇通告されそうですが、A型事業所では余程の不都合がない限り解雇はないそうです。
ベテランの利用者がいる
支援員からの配慮があって、最低時給を稼げるため、A型事業所を長く続けている人もいます。中には一般就労はできない人もいますので、年齢制限の65歳になるまで働くという人もいました。
若年層はA型事業所に通いつつ、一般就労に移行していきたいと考えている人も多いです。僕の場合も資格の勉強をしながら一年間は様子見しつつ、A型事業所に通い続けるつもりでした。
就労継続支援は補助金ビジネス
福祉サービスには国からの補助金が出ている場合があります。
就労継続支援A型事業所を例に挙げると、取引企業から作業の対価としてもらう収入、障害者を雇用したことで得られる助成金、入所者一人ごとに給付される訓練給付金などがあります。
◎利用者数が多いほど補助金も多い
◎利用者の通所日数が多いほど補助金も多い
上手に利用するのが良い
事業所が障害者を雇い入れるのは、ビジネスだからです。
だから、こちらもビジネスとしての利用をさせてもらうだけです。
短時間労働ですから、求職活動をしながら勤めることも可能です。
ただ、辞める時に注意してほしいのは、将来的な再利用も考慮してから辞めておいたほうが絶対にいいと思います。
僕も急に仕事が見つかってしまい、辞める時は「体調不良で一旦療養生活に入る」という理由で退所しました。
結果的に就職先が超ブラック企業だったので大正解でした。
何か新しいことや変わったことを始める時は、必ず逃げ道や退路を確保しておくべきですね。福祉サービスはその時その時に応じて上手に利用するのがベストです。