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大人になってから気づいた美術館の魅力

社会人になると、目まぐるしく変わる社会や職場の人間関係、仕事に追われてきていつの間にか「え?もう年末?」なんてことになったりする。平日はどうしたってバタバタするし、休日リフレッシュして楽しみたいけど騒がしいところには行きたくないな……という方におすすめ、美術館。

私もここ3年くらいで美術館巡りを始めたばかり。
好きになったきっかけや、今まで行ったところ、これから行きたいところなどなど書いてみようと思う。



美術館が好きになったきっかけ

まず最初に言っておくと、私は美術が苦手だった。あまり真面目に美術の授業を受けた記憶が無い。そんな私でもハマる美術館の魅力。それに気づかせてくれたのはこちらの本。

原田マハ 著
たゆたえども沈まず

当時は原田マハさんの本は読んだことがなかったが、評判が良かったことと表紙の絵に引かれて購入。(表紙がかの有名なフィンセント・ファン・ゴッホの星月夜だとは知らなかった。)

面白すぎて1日で読破。

日本人画商である林忠正の生涯を書きつつ、林忠正とフィンセント・ファン・ゴッホがパリで出会っていたら……というフィクションを織り交ぜ、ゴッホがどのようにして絵に目ざめ、その37年という短い生涯を閉じたのか。物語は弟のテオドルス・ファン・ゴッホの目線で進んでいく。
美術に関心のなかった私が夢中になって読んだ本。気になった方、ぜひ。

そしてフィンセント・ファン・ゴッホの生涯に触れ、彼の作品を日本で見れないものか……と調べたところ、山形美術館がフィンセント・ファン・ゴッホ他、西洋美術のコレクションを多く収蔵していることを確認。翌月には現地に赴き、本で読んだ西洋美術史を実際にこの目にして虜となる。


いざ、日本初の西洋美術館へ!

先述した通り小説を通して美術に興味を持った私は、原田マハさんの書籍を読みまくった。その中の1冊がこちら。

原田マハさんの中でもかなり名作として知られている。作中で取り上げられている画家は主にアンリ・ルソー、パブロ・ピカソ。ピカソの作品、「鳥籠」が作中でも特に言及されており、原田マハさん自身も「鳥籠」には思い入れがあるようだ。本作の舞台となったのは岡山県倉敷市にある「大原美術館」。日本初の西洋美術館である。
「鳥籠」もそこにある。
これは行くしかない!と倉敷旅行を決行。新潟から4時間。素晴らしいの一言に尽きた。

美しい街並み
威厳がある正面入口

鳥籠もさることながら、エル・グレコの「受胎告知」は圧巻だった。日本にエル・グレコの作品は2つしかなく、そのうちの1つがここで見られる。宗教には詳しくないが、詳しくないことがもったいないと思ったほどに圧倒させる神聖さを感じた。
倉敷、いいところだったなあ。


諏訪湖のほとりに建つ美術館へ

原田マハさんの小説にどんどんのめり込む私。楽園のカンヴァスではアンリ・ルソーについて深く掘り下げられ、興味を持つ。とともに長野が好きで次の旅行先はどこにしようかMAPを見ていたら……。
諏訪湖のほとりに美術館が!
しかもメインのコレクションはアンリ・ルソー!!
というわけで、即日行動派の私の足は長野県諏訪市に向かっていた。

快晴のGW

素敵な美術館で、コレクションの満足度も高い。ちょうど岩合光昭さんの写真展もやっていて猫好きの私は2度嬉しかった。2階から諏訪湖を見渡せて、視線の先には富士山。
とても楽しませてもらいました。


お土産はポストカード

自分の足で赴いた美術館で、お気に入りの絵のポストカードを買って家に飾っている。これはどこに行った時の、とかこの時の旅行は楽しかった、とか思い出を彩ってくれる。
元々家が殺風景なタイプだったが、美術館をうろうろ廻りだしてからはだいぶ鮮やかな部屋で暮らしている。


今後行きたい美術館

・POLA美術館(箱根)
・光ミュージアム(岐阜)
・国立西洋美術館(上野)
・山梨県立美術館(甲府)

・ルーヴル美術館
・オルセー美術館
・オランジュリー美術館
・メトロポリタン美術館
・ニューヨーク近代美術館

・2025年 大ゴッホ展(仮) ▶︎ 福島開催時

直近での楽しみはゴッホ展。
あの有名な「夜のカフェテラス」が日本国内に来て、各地を巡回する。これは行かないわけにはいかない。



あんなに美術が苦手だった私が、小説の影響で美術館巡りをするなんて。人の趣味嗜好は変わるものだなあと思う。
原田マハさんは他にもとても面白いアートにまつわる書籍を出しているので、またの機会に私のおすすめを紹介出来たらいいな。

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