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わくわくしかない中国レトロミステリー『紳士探偵L 上海の事件録』2019年

3年くらい前、中国で話題になっているとき、第1話を見たんですが、あんまり好みじゃなくて、そのままになっていました。今なら、アマプラでも見れるし、日本のテレビでも放映になったそうです。すっかり忘れていたのですが、ふと思い出して見たら、第2話以降がおもしろかったので、ハマってしまいました。

BBCの『シャーロック』を思わせるテーマソング。武闘派女子が活躍するミステリー。しかも、舞台は1930年代の上海なんて、私の好みばっかり集めたみたいです。しかも、ドラマがすっごく標準語でわかりやすいのがうれしい。この時代の上海でこんな喋り方していた人たちはいなかっただろうけど、それはソレ。

少し前に見ていた北京が舞台のドラマがすっごく北の喋り方だし、日常会話だったので、それはそれで聞いていてすごく楽しかったのですが、細かいニュアンスがわかりにくいこともしばしば。ミステリーはやっぱり、自分でも細かい所まで知りたいですから。標準語だと解像度あがってうれしいです。

紳探L公式より 秦小曼(尤靖茹)

優秀な成績で警察学校を出たばかりで、上海のフランス租界の警察に配属になった秦小曼(チン・シャオマン)。好奇心旺盛で、警察としての使命感に燃える彼女は、アパートの隣りの部屋に住む変わり者だけど有能な探偵羅非(ルオ・フェイ)と親しくなって、警察が抱える難事件を解決していくというストーリー。

1930年代の上海のフランス租界というレトロでモダンな舞台と、登場人物たちのおしゃれなファッション。それだけでも見ていて楽しいのですが、主人公の小曼は大都会上海を駆け巡り、怪しい人物を追いかけ、投げ飛ばし、銃を撃ちます。ショートカットにズボンスタイルで猪突猛進。大好きです。頭脳担当で推理をするもう一人の主人公の羅非と本当にいいコンビ。

全部で24話だから、普通のドラマみたいに50話とかじゃなくてとっつきやすいし、3話で1事件解決なのでわかりやすくていいです。あと、本編には直接関係ないですが、おまけの「小劇場」もコメディでかわいくて大好きでした。

見ているだけで楽しくて、ちょっと怖いけどそれほどでもなく楽しめるドラマは貴重。ところどころ散りばめられる小ネタも楽しいので、ミステリー好きやレトロ好きな人におすすめです。(ラストの話だけはならなかったのか!と思うのですけどね。いろいろ、辻褄合わなさすぎでとってつけたみたい。続編に繋がたくて失敗した中国ドラマ&映画あるある?)

邦題:紳士探偵L 魔都・上海の事件録(原題:紳探)
監督:鄧科
主演:白宇、尤靖茹、季晨、何湧生、張衣ほか
制作:中国(2019年)

中華ミステリーは最近話題の作品が多くてうれしいです。レトロなものが多いのは、単純に中国ものだと探偵が登場しにくいからでしょうか。


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