整形とメンタルヘルス(02)
前回の続き。
親や他人に容姿を褒められなかった、貶められた、といった経験から自信を失って美容整形に走るケースが多いようだけど…
しかし、私は少なくとも親には「可愛い」と言われ続けた。
なのに自分の外見に自信が持てず、本気で整形を考えるようになってしまった。
なぜだろう…。
最近、そのヒントになるような話を聞いた。
同僚の友人に美容整形マニアがいるらしく、お金が貯まっては施術、貯めては施術…と何ヶ所も整形を繰り返しているとのこと。
そして、その友人がご結婚されたそうだ。
パートナーは相手の整形に全く興味がなく、「好きならすれば」というスタンスとのこと。
結婚後、彼女の整形頻度はさらに増したらしい。
その話を同僚の別の友人が聞いて
「その人、大丈夫なの?何もかも受け入れて愛してくれるパートナーがいるのにそんなに整形するなんて…」
「私だって自分の顔にコンプレックスはあるけれど、彼が好きだと言ってくれるから気にしてないよ」
と言ったそうだ。
それを聞いて私の同僚は一瞬納得しそうになったけど、違和感も持ったとのこと。
この違和感の正体をよく考えてみると、
「実際に自分の顔が嫌い」ということと、「愛情不足」は別物だということ。
「他者が自分の容姿を認めてくれなかった」から「整形したい」となるの行動の裏には「愛されたい」という欲求が隠れている。
愛されるために可愛くなろうとするのだ。
しかし、ただただ自分の顔が気に入らなくて整形するのに他人の愛は関係ない。
他人がどんなに「可愛いね」「美人だね」と言ってくれたところで、整形したい気持ちは収まらないと思う。
だって、自分が自分を愛していないから。
おそらく結婚後も整形を繰り返す同僚の友人と、それに対して「もう結婚しているのに(素のままを認めてくれる相手がいるのに)どうして?」と考えるもう一人の友人の考え方には、かなり大きな違いがあると思った。
で、私の整形願望は前者、つまり「自分への愛が足りない」ということに気づいた。
他人の評価はあまりどうでもよくて、自分のことを自分で好きになりたいから整形したい、という気持ち。
でも、これはおそらく整形というものを介入させなくてもできることなんだろうなと思う。
自分で自分を認めて受け入れることができたらOKだから。
今は、若い時ほど顔を変えたい気持ちはなくなったが、自分を完全に受け入れるには程遠い状態。
また、ちょっとおかしな話だが、同時に自分に対して申し訳なくも思う。
ごめんね、私は私が生まれたときからずっと一緒で、本当は一番の味方なのに…。
私はもっと、私を愛するために、愛することができるようになるために人生を創っていこうと思う。
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