おいしいごはんが食べられますように 著:高瀬隼子
152ページ読了。ちょっと訳がわからなかった。主人公は二谷と言う人物。それに芦川さんと押尾さんと言う女性社員が張り合う様を描いているのか?芦川さんは残業できなくて、押尾さんは男性社員と同じように働く。二谷は芦川さんと付き合うが、押尾さんと共に芦川さんに意地悪をするのだ。
芦川さんは料理が得意だ。お菓子作りも得意で、昨日、早退させて貰って申し訳ありませんでした。と代わりにお菓子を作って職場のみんなに配って歩いた。上司の藤さんと支店長にも可愛いがられてる。
二谷は芦川さんが作ってくれる料理より、カップラーメンのようなジャンクフードの方が好きなのだ。芦川さんが寝たあとで、鍋にお湯を張り、カップラーメンを食べて寝る。なんで生きるのに絶対に食べなきゃいけないのかと、食事に関する雑事が面倒で、適当に済ます。
芦川さんが作ってくれたお菓子をあとで食べると残業の時にとっておく事を口実に、一人になった時、めちゃめちゃに潰して捨てていた。けれど、それに気づいた押尾さんがゴミ箱の中のお菓子を芦川さんに見せる。誰にも気づかれないように、机に置いておくのだ。しかしそれはお菓子の原型をとどめてるもの。二谷が捨てたお菓子じゃない。他にも食ってない奴が居るとわかる。
このお菓子作りに対するイジメを押尾と二谷はやっていた。それでじゃないが押尾さんは退職、二谷は千葉に移動になる。
弱かった芦川さんが勝ち、強かった押尾さんが負けるのだ。そう書いてある。それは当然なのだと。
送別会に参加した二谷は芦川さんの作ったケーキをこれでもかと美味い美味いと言って食べてエンディングなのだ。
作者は何を書きたかったのだろう。どうしてこの作品が受賞作品なんだろう。私にはわからない。他の作者のを買って読んで読み比べするほど家計が無いのでわからないが、美味しいご飯を食べる為に、二谷は食べると言う行為が面倒なのに食べずに済ますわけには行かず、色んなシュチュエーションで食べ物に対する描写はあるのだが、どう言う事なのだろう。二谷がおいしくごはんを食べられますようになのか、ごはんはありきたりだけど大事と伝えたいのか、心理描写は十分あるのに、話の筋書きがわからなかった。
芥川賞は純文学だからこういう不安定な作品が多い。私にはピタリとハマるようにはわからなかった作品だ。
高瀬隼子さんおめでとうございます。
以上