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【過食症を乗り越えて】腹八分目を考える。

さて、過食症真っ只中だった頃、私は常にお腹が空いているか、全てを吐き出したいほどの自己嫌悪と罪悪感、そして気持ち悪さに襲われているかのどちらかだったように思う。

過食と断食(とまではいかなくても、常識の範囲を超えた節制)を繰り返す日々。何かを食べるごとに、自分のことを頭の中で罵っていた。食べ物のことを考え始めたらそこで思考がストップする。何かに急かされるように自転車に跨り、コンビニまでひとっ走り。カゴの中に、目につく食べ物は全て入れ、家に帰ってからは、目の前にある食べ物に貪りつく。そういう時は目の前の食べ物のことしか考えていない。今考えればどうやって胃に押し込んでいたのだろうという量を食べていた。

菓子パン3つ、ポテチ1袋、アイス2個、クッキー1袋、プラスその他諸々を一気に食べる。当然気持ち悪くなるが、自分で自分を止められないのだ。買う食べ物は決まって、厳しいダイエットをしていた頃に制限されていたものばかりだった。甘い食べ物がほとんどだ。「今全部食べきらなきゃ。明日からは切り替えるんだから」という考えも湧いてくる。

食べ終わったあとの罪悪感は計り知れないものだった。でも、それが過食症という症状だと気づいたのは少しあとになってからなのだが。そういえば、トレーナーに、泣きながら、決められた食事以外のものを口にしてしまったことを報告したこともあったな。食べ物を飲み込まずに噛んで吐き出すチューイングという症状に悩まされていた時には、お金をどぶに捨てているようなものだとよく感じていた。経済的に圧迫されるほど食べ物を大量に買い、その食べ物は私に栄養を与えてくれるわけでもない。

そんなことを経験しながらも、今は過食症に悩まされることはほとんどなくなった。最後の過食は7月の上旬だったので、1ヶ月ほどは落ち着いている。週2、3回、ひどい時はそれ以上の頻度で過食に走っていたが、今は「食べたい!!!」と強い衝動に駆られることがなくなった。「お腹が空いたら食べても良いんだ」という考えを持ち、体を安心させあげることで、脳から変な司令が出ることがなくなったのだ。また、ダイエットしなきゃな、このまま体重が増えたままではいけないな、と思いつつも、カロリーを数えたり、炭水化物・タンパク質・脂質を追ったりすることはしていない。それをすれば簡単に体重を落とすことができるというのは実体験から知ってはいるが、それをすることでまた同じことの繰り返しになってしまっては本末転倒だ。

今は、自分の体に合った量を見つけようと日々模索中である。腹八分目とはよく聞くが、一体どのくらいが腹八分目か正直よくわかっていない。食事を終えた後もすぐ走れるくらいなのかな。それは少なすぎ?もう少し食べたいと思うくらいと人は言うが、それって結局どのくらい?という感じ。

でも、過食をしていた頃のように、胃がぱんぱんに膨れ上がって、見た目にも哀れになるほど食べることはなくなったし、甘いお菓子も1袋全部食べなくても満足できるようになってきた。これって私の中ではすごい進歩なのだ。

だんだんと「後で食べよう」という思考回路ができあがってきた。お腹がいっぱいになったら残すみたいなことができるようになってきた。前よりも食べ物を美味しく感じられるようになってきた。

小さい頃から「出されたものはすべて食べなさい」という家庭で育ってきたし、母から「あなたは昔からムラ食いだったよ」と言われたこともあるので、ずっとバランスの良い食事とは何なのか知らずにここまで来てしまったのだと思う。

過食症も落ち着き、最近はお腹が空いたなと感じてから食事をとれるようになってきたので、これを機に、自分に合ったバランスの良い食事が見つけられたらなと思っている。

お腹が空いている状態に対する恐怖心も今は消えかかっている。だってお腹が空いたら食べていいから。もう体が危険信号を送ってくることはないのだから。

少しずつ少しずつ改善していけば良い。ゆっくり行こう。


ちなみに今朝の体重は60.4kg。ご報告まで。





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