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ポエム

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#詩

《詩》who loves the sea

僕にはほんものの ラブソングがわかる
僕もほんもののラブソングが歌いたいと思う
目を閉じる。僕ははだしで、トラックの背に立って、世界が沈んでいくのを見守りながら、それでも僕に呼びかけ続けるものの方へ語りかける。うつくしき地平よ、カリブの海よ、僕と君をわかつジェンダーを、僕はこの時ほどに意識したことはない。超えるべき海峡は常に美しく、とても美しく僕にとって、生まれて初めて見る女性のりんかくのように艶

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(詩)みずのような世界

真っ昼間から、わたしは目を閉じる。そうすると、何も見えなくなった。この場所には人がある程度いるのに、皆音を出さないのが秩序だと感じているので、それこそ布が擦れる音しか聞こえて来ない。例えば、聴覚、それから視覚がまったく塞がれてしまったとき、わたしは空間を把握できなくなった。視覚というのはもう人格と思考と絡みついていたのだ。ものが落ちる、と思うとわたし達は慌てて手を差し出す。けど、それも重力と視覚が

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スノードームを返してから

夜寝る前の時間はしんとしていて、テレビを消したらほかにすることがなくなってそのまますとんと夜へ落っこちるみたいな欠落感みたいのも好きで、いつまでもいつまでもしーんとしていたくなる。そうなると、スノードームをひっくり返すみたいに、外の世界のことを思い出す。寝る前、ふとんに入ってからもわたしは外にある自分より、この家よりももっとずっと大きなもののことを考えたくなる。あるいはそれは祈りに寄せて。ずっと遠

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(ポエム)空の下、ぼくは洗濯をする

別に特に思想があるっていうわけじゃないんです。ただ、地に足をつけて歩きたくない、っていうだけで。一歩、一歩あるくごとに僕は、ああ、頭の中を、今もっと風に吹かれたいみたいな考えにとらわれはじめてくる。ざぶざぶざぶ。あたまのなかを、そうやって洗浄したくなる。そうやってあるときは世の中の、疾走感のあるものごとにしがみつきたくなります。そうすればもう見ていたものごとも、自分の思想も、見えなくなる。空はもう

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(詩)とうめいになりたい。

帰り道、コンビニの店員さんがいつもと違う人でほっとした。僕はこんなに、紛れ込みたいんだなあと思った。例えば、皆が同じ顔になる。毎回、違う店へ行く。そうして、僕は日々を自分の手で切り取っていく。現実は地続きだから。人と会うと、前の自分を思い出すから。僕は、透明になりたい。電気のスイッチを押すみたいに、僕を辞めてしまいたい。何かに自分の身体を隠してしまいたい。どうして皆はそう考えないんだろう。サイクル

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詩に関するメモ

詩が好きなんです。ひとつには、詩を書いている人が好きだからというのと、書き表すことで、どういう世界に住んでいるのかが零れ落ちていくように見えてしまうようなところが好きなのと。美しいものも好きです。ふだんは見えないから。詩が生まれ出ずる環境はきっとまだどこにも所属していないようなところなのです。届かないような物事です。だからそれを追わずにはいられない性を自分が持っているということにあるときに気がつい

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(ポエム)メロディに埋没する

スナック菓子はひつようだ
家に帰って僕は
服を脱ぐ。
手、それから足、それを洗い
そのそれぞれを迎え入れる
居場所がない事にぜつぼうしている。
自分を、投影する先が、自分と同じ形をしたものでしかないなんてこと
僕は、
僕をがんじがらめにしている
誰かの話し声のことを思う。気付けばそれは知らぬ間に僕を驚くほどしばりつける
きたない、
それは一人の孤独、やがては死ぬために生きるだけの絶望
人、人、人、

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(ポエム)忘れない。

夕陽が落ちるのを見ながら
僕は一人で
風の冷たさに震えている
君のいる場所でも
こんなふうに夕陽が落ちるの?
出会ったばかりの僕たちは
互いの言葉で互いの星を教え合った
その時の君の子供みたいな顔
はしゃいだ声を忘れない
一人でいる夜は冷たくて寂しくて
君はいまどんなふうに過ごしているの?
僕たちを繋ぐ糸は一つもまだないから
僕は君との思い出をまたひとつ思い出す
泣いていて
笑っていて
いつも怒っ

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景色の中、建築

景色、は人のつくったものだと思います。建築物、も紛れもなくそうです。わたしたちは普段そのことを気にも留めないのは、情報を取捨選択して生きているからです。そうでないと、まっすぐに歩けもしません。けれど時々、ふとめを上げて見たものにわたしはこころを奪われ、その時に初めて気がつきました。ものにはひとつひとつの命が込められていて、それはまたわたしたちと同じように獣のような牙を含んでいるし、躍動しているのだ

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