PREP法(OREO法)の実践
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PREP法について深掘りし、効果的に実践できるようになりたい。なぜならば、センテンスの得意な並べ方とその変奏を身につけることによって文章を手速く書けるようになりたいからだ。もしそういった型を幾つか身につけることができれば、ネタをインプットする段階で、最初からどのようにセンテンスを並べるかまでを想定しながらネタを仕入れたり選定したりすることができるようになるということも期待している。したがって、PREP法を効果的に実践してそのようなインプットからアウトプットまでの知的サプライチェーンを築き上げたいのである。
まずPREP法についておさらいすると、PREP法とは(1)主張 Point->(2)理由 Reason->(3)具体例/説明 Example/Explanation->(4)主張 Pointの順番でセンテンスを並べるという手法である。なぜこの順番なのかというと相手に簡潔に伝えたい内容を根拠・具体例・描写とセットで伝えることができるからである。ただ、Pointを最初と最後に繰り返し述べることや根拠や理由を添えることは相手を説得するために必ず必要なことであるにしても、Example/Explanationの部分で何に気をつけて書くかは選択の余地があり、一筋縄ではいかないだろう。そういうわけで、PREP法はPoint->Reason->Example/Explanation->Pointという4段構成となっているのだが、3段目をどのように書くかが明確にしなければならない点である。
例えば、次のような設例はどうであろうか?
ペンギンという自然種に関して事実をPointとして述べた例文である。これは確かにPREPという形式に沿って構成されているとは言えるが、内容的にもおもしろくない(ペンギンが鳥である事実を知らない人はほとんどいない)し、論証に厚みがあるわけでもない。私もなかなか気の利いた設例をすぐ作れないが、次のような例は少しマシではないかと思う。
この文章では Point は相手にハッキリと行動(=薬の服用)を指図するものとなっている。だから、文章を提示された相手は次に自分が何をすべきかを理解することができる。Point を聞いて読み手や聞き手が次に何をすればいいのかわからないような Point は良い Point とは言えない。なぜならば、その Point に納得することによって何を書き手が意図しているのかが読み手に伝わらないからだ。
また、ここでは、その行動をしないとまさに聞き手自身に具体的な不利益が生じるということをReasonとして挙げている。このことは、(1)「薬を飲まないとどうなる? So What?」という質問に対する回答を与えるものである。加えて、(2)「それをやってこの私はどうなるの? What's in It For ME? (WIFM)」という質問に対しても回答を与えている。言い換えれば、聞き手に対して「これは他人事ではない」と訴えているのである。
さらに、Example/Explanationとして愛すべき肉親を具体的に取り上げ、彼ら彼女らに危害を加えてしまった場合どんなことになるかを聞き手に想像させ、それが聞き手にとっても好ましくないことを念押ししている。
そして最後に、聞き手自身にとって好ましくない結果を招かないために必要なこと━━薬の服用という最初に提示したPointが十分な解決策になることを再度反復し、それを実行するだけでよいと促している。ここで、これを聞いた聞き手が次に何をすればよいかはやはり明確である。すなわち、処方薬を受け取り、そしてそれを実際に服用することである。
したがって、設例1よりも設例2がマシなPREP法であるとすれば、それは次のような特徴を満たしているからであろうと思われる。
Pointに従ったり、それを信じることが何をすることなのか明確である
ReasonがPointに対する"だから何? So What?"に応答できる
ReasonがPointに対する"それが私にどう関係する? What's in It For ME?"に応答できる
Pointを受け入れるならば、次の読み手の行動 Action が変更される
(2,296字、2024.02.16)
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