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20年間の経験をまとめる My 2 decades

大人になってからだいたい20年間が経った。最近は「ここ20年」という括りで自分の経験をまとめて語ることも多くなった。

そこには20年間の人生経験を自分は既に持っているんだ、まだ何も無い若者とは違うんだという無用なプライドもあるし、一方で20年間をこんなしょうもないことに使ってしまったという情けなさもある。ともあれ、20年間を実時間で20年間かけて詳細に語ることは誰も得しないことであり、私がそこから何かを取り出して誰かに話して参考にしてもらうとしても、それはそれなりに抜粋要約されたものである必要がある。これは自己紹介でもあるし、深草には何を聞けば何を教え得るのか、ということの手引でもある。


職歴

20年間のうち、新卒の2年間あまりはITアプリ開発の仕事をやっていた。それから2年はほとんど無職で、たまに塾講師を紹介してもらったりしていた。そこから発達障害の診断を受け、たまたま受けた製造業の工場現場に5年あまりいた。そこで集団の中で働ける自身が付いたので、首都圏に転居し、今の会社では経理担当者として7年ほど過ごしている。つまり、(学生2.0+IT2.5+無職2.0+工場現場5.5+無職0.5+経理7.5)=20年ということである。

サークル活動

学生のときに京都市を主たる活動拠点とするNPO、STUDY UNIONさん(1995-)にお世話になった。STUDY UNIONさん自体は生涯学習を中心とした様々な教育的活動を展開されていたが、その中で哲学の討論会があり、私はその活動を初代の方から引き継がせてもらって、20年間毎月数回~隔月に1回など濃度にムラはあるが継続的に続けさせてもらっている。私自身としてはサークル運営自体には当初興味が薄かった一方、自分自身にとってどこかのタイミングで学問的な発表や討論の機会が実際に必要になると見込んでおり、言わば自分の将来の発表機会を確保する保険のような意味合いで手間と時間を割いている。

それは、自分自身が発言したりスピーチしたりしようと思えばそれができる場所(そしてそれにふさわしい批判的な聞き手がいてくれる場所)は他に見当たらなかったからでもある(もしそれが既にあれば、私はそれに参加して運営する手間を取らなかっただろう)。なお、上に職歴を書いたが、仕事もこのサークルを継続できる条件で選んできたと言えるだろう。

また、後半の10年間で継続している活動して「振り返り」の会合というのもやっている。これは毎月お互いの日常生活を箇条書きにして振り返ってその月に気になったことをたずね合い共有するという、上の討論会に比べれば比較的イージーな会合である。とはいえ、パーソナルな部分も含むのでクローズドなかたちで継続している。こういった会合を通じて長期の人間関係をキープするのも私にとって大切なことだ。

投資

1998年から始まった「金融ビッグバン」に私は興奮していた。ついに日本でも個人が自由に外国為替の取引ができるのだ。そしてインターネットが普及し、オンラインで株式取引ができる時代が到来した。

20年間のうち、前半の10年間の経験は苦々しいものだった。例えば旧ライブドア社の株式を取得しては紙切れになったり、FXでカネを溶かしたりした。私は典型的な、欲に駆られた若者だったと言わざるを得ない。なぜならば、当時の私は短期的な売買や投機に手を出し、後から考えれば自分でもどうしてあんな愚かなことをしたのかわからないほど狂っていた。そして相場に入る前は、投機でお金を溶かして失敗する人々をみて自分はあんな馬鹿なマネはしないとせせら笑っていたのに、実際に相場に入り、渦中に入ると、すべてを忘れてまさに型通りの「馬鹿なマネ」をしていた自分に気がついた。何一つ言い訳する余地も無い。私は投機の才能が無いどころか、自分が何の取引もしない凡人以下の存在であることを思い知らされた。高い授業料だったか? といえばそんなことはない。とにかく私は大損したが生き残りはしたのだから。

後半の10年間は前半の10年間で学んだことを活かして長期投資(インデックス投資)に取り組んできた。変動する多額のリスク資産を抱えて生活し、四六時中相場に張り付かないでいること、焦ったり狼狽によって短期売買しないこと、そういうことは当初はできそうもなかった。これはメンタルの問題である。しかし、過去のヤケドを思い出し、「自分にはそういうことは向いてない、できること、現実的な範囲で資産を伸ばし、経済的な安定を少しでも手に入れていくんだ」と自分自身に言い聞かせ、紙の手帳に毎日現実的な目標額を毎日書き下して確認し、どうにか20年目にして一財産築けてきたと言える。

もちろん、これも一時のラッキーだろう。例えば、「冬」はまた来るかもしれない。例えば、私はまた以前のように狂ってしまうかもしれない。ただ、今のところ前半の負けで支払った授業料は何倍にもなって帰ってきてくれた。そして、それらのリターンを私自身の生活の質の向上や私の友人たちへの感謝の気持ちを表すこと、そして上記のサークル活動のために使えていることを嬉しく思っている。

健康

前半の10年間は経済状態もよくなかったし、私の情緒も不安定だった。これらは関係しているだろう。だから、計画的な行動や理にかなった行動が取れなかったし、自分の行動の説明を他人にすることもほとんどできなかった。或る意味独断で暴走していただけだったと言ってもいいぐらいである。すぐにカンシャクを起こす、扱いづらい若者だった。

後半の10年間はさすがに精神論で自分をコントロールするのは不可能であることに気がついて、さまざまな習慣やサプリ、医薬品を試したり、クリニックに通ったりなどした。その結果、無職だった後にフルタイムで安定して働けるようになったし、さらに仕事をやる手も早くなってきた。そこから、首都圏に転居してキャリアアップを図る決断もできたし、新しい職場でも従順に振る舞い、何がこの与えられた環境で重要とされているのかを見極めながら、自分なりの役割を果たせるようになった。

直近2年間は人生で最も太ってしまった時期となった。それまでの体重から+30kg。ちょっと運動を追加したぐらいではどうにもならない。しかし、食事制限を実行できたので、今のところ-20kgまで減らして、リバウンドせずに半年が経過したところである。嬉しい副作用は+30kgのときよりも、それ以前よりもなぜか元気になったことである。その元気を使って様々な新しい習慣を身につけることができるようになった。このブログ執筆もその一つである。

(2,704字、2024.07.10)

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