分断を防ぐために中庸を知り、中庸をつくる。そして新しい関係、新しい共同体、新しい仕組みを想像する
政治学者のフランシス・フクヤマがリベラリズム=「法の支配」の美徳を再確認するときも、文献学者の山下正男がアリストテレスの倫理学と政治学を解釈する時も、そこには両極端を回避して、思慮(フロネシス)を活用してちょうど良い割合を発見する「中庸」の美徳が必要なのだという結論を支持している。
人間の普遍的な価値について考えてみると、そこに「団結」あるいは「協力」を設置できる。なぜならば、人類のこれまでの歴史において、我々は「団結」や「協力」によって軍事的にも農業的にも工業的にも商業的