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「デザイナーの仕事は見た目がいいものを作るだけではない」ディレクターから起業、CCOとして経験を重ねるワケ
株式会社Wunderbar(ヴンダーバー)のCCOとしてデザイン領域を統括する、溜水(たまりみず)。彼は長年デザイナー経験を積んできただけでなく、プランニングやディレクション、自社サービスの立ち上げといった幅広い経験をしてきました。
常に自分のやりたいことを追求しながらキャリアを歩んできた溜水に、デザインに興味を持ったきっかけや、WunderbarでCCOを任されるまでの経歴について語ってもらいました。また、インタビューを通じて、代表を務める長尾との珍しい出会い方も明らかに...!
溜水雅彦 / Chief Creative Officer
デザイン会社で8年ほどデザイナー経験を経て、LIG→UNIELでプランニング・ディレクションに専任。ゼロからワークフローを見直し、ブランディングを中心としたプランニング・設計領域を追求。その後独立し、スタートアップやベンチャー企業の新規事業やグロースの支援。自社サービスの立ち上げ・運営なども行いゼロベースからのサービス構築全般のノウハウを蓄積。代表の長尾との交流をきっかけにWunderbarでのデザイン領域を統括。
学生時代にインターネットの面白さに気づき、Webデザイナーの道へ
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ー デザイナーとして働き始めるまでの経緯を教えてください。
学生時代はクリエイティブ系の専門学校に通っていて、そこでデザインの概念についても学んでいました。当時はインターネットが普及し始めたときで、自分で絵日記サイトを作って日常の出来事を書いてたんです。
ある日、絵日記サイトを運営している人たちとのオフ会に行ったら、僕が好きなミュージシャンの方がいて。そのときに「インターネットには思いもよらない出会いがあって、すごく面白い」と思ったんです。
それがきっかけで将来はIT系の企業で働きたいなと思い、株式会社ガイアックスにアルバイトで入りました。そのときに面談をしてくださったのがYouTuberとしても有名なマックスむらい(村井 智建)さんで、最初の1〜2ヶ月は村井さんの下でビジネスマンとしての基礎含め、様々学ばさせていただきました。
その後デザイン部署に異動して、当時ガイアックスが運営していたコミュニティ事業やインターネット内で販売するアバターのグラフィックデザインに携わっていました。
その後LPの制作にも関わっていたのですが、指示されたワイヤーに沿って作業することが多く、「こうだったらいいのに」と思うことも結構あって。それがきっかけで、もっと上流工程から入れる制作会社に入社し、7年半ほどデザイナーとして働きました。
ー 制作会社ではどんな業務を担当していたのでしょうか?
会社の事業内容としては企業案内のパンフレットからアーティストの会報誌まで幅広く扱うグラフィックデザインがメインでしたが、僕はWebデザインを担当していました。単純に見た目がいいものを作るのではなく、ターゲットをしっかりと分析した上で作るという考えのもとマーケティング思考を持って取り組んでいました。
ただ、デザインやディレクションだけでなく企画やプログラミングといった様々なことを担当していたので、特定のスキルを伸ばしたいと思うようになって。ディレクションスキルを伸ばすために、株式会社LIGに転職しました。
ブランディングの設計や、ブレストBarを企画
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ー その後、溜水さんは株式会社LIGでの勤務を経て、株式会社UNIELで働いています。経緯を教えてください。
LIGでは企画を書いたりディレクションをしたりしていたのですが、組織変更のタイミングでブランディングチームが作られたんです。新たに結成されたブランディングチームでは、これまでのワークフローを0から考え直し、上流工程を重視したフローで、お客さんにアウトプットしていました。
当時の僕らはクライアントの企業理解を重視していたので、ヒアリングや設計に何十時間もかけていたんです。効率的ではなかったかもしれませんが、お客さんもそのプロセスに価値を感じてくれていましたし、僕自身も上流工程の仕事がより面白いと感じるようになっていました。
もっと一つひとつのプロジェクトに向き合いたいと思い、同じチームに属していた野田さん(UNIEL代表)と一緒にUNIELを立ち上げることになったんです。
ー UNIELではどんな経験が得られましたか?
UNIELで野田さんと仕事をしていた頃は、上流工程の思考が身についたのですごく視座が上がったんですよね。挑戦的な取り組みをすることも多く、デザインの良し悪しを見る感性が磨かれていく感覚がありました。
一方で、当時は長期的なブランディングの観点では消化不良もありました。自分がサービス開発からブランディングまで担当することで、どのような変化をもたらすのかを確かめたくなり、フリーランスとして独立することにしました。
ー 独立後はどのような活動をされていましたか?
フリーランスとして活動するなかで、ブレストの機会が減っていることに気づいて。特にLIGではブレスト文化が根付いていたので、よくアイデアをもらって企画に落とし込んでいたんです。ブレストと何かを組み合わせたサービスを作りたいなと思って、ブレストしながらお酒を飲めるイベントとして「ブレストBar」を開催していました。
ー ブレストBarの反響はどうでしたか?
ブレストBarに来てくださる人は、すごく楽しそうでしたね。自分の意見を肯定的に受け入れてもらえる体験を共有できたのがよかったのかなと思います。
長尾からの誘いを受けてWunderbarへ
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ー Wunderbarと出会ったきっかけを教えてください。
フリーランス時代にいろんな人とブレストしたいなと思って、ビジネスマッチングアプリ「Yenta」を使っていたんです。そこで、起業したての長尾さんとマッチしたのが出会いでした。ただ一度会った後、3年くらいは一緒に仕事をすることもなくFacebookだけ繋がっている状態だったんですよね。
ある日長尾さんから「デザインができる人を探している」という連絡が来て、「Skettt」のLP制作を手伝うことになったんです。
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LP制作の工程では課題にフォーカスしたユーザー心理がまとめられていて、非常にロジカルに設計されているなという印象でした。
タレントの肖像素材というシンプルでわかりやすい事業モデルの裏側では、念密に戦略・設計されるギャップが面白いなと。またメンバーの人柄に尊重、感謝、協調というWunderbarのスピリットに通ずるものも感じ、LP制作に限らず、長期的に関わりたいと思うようになっていました。
ー Wunderbarへの誘いを受けてどう思いましたか?
当時スタートアップ支援の仕事をする中で、スタートアップの人たちのスピード感やチームが出来上がっていく様子や、経営とデザインが近い状況にやりがいを感じていました。Wunderbarも同様の状況で、さらに需要が出始めているサービスをすでに生み出している。このフェーズは面白いだろうなと思い、CCOの任命を受けました。
今回はCCOの溜水に、デザイナーとして働き始めるまでの経緯や、WunderbarのCCOとしてのきっかけを語ってもらいました。
デザイナー経験だけでなく、プランニングやディレクション、自社サービスの立ち上げなど幅広い経験をしてきたことで、多角的な視点からデザインを考えていることが伝わってきます。
次回は溜水に、CCOとして担う役割や仕事への思いについて伺います。
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