秘密の森の、その向こう
始まって10分経ってないと思う。もう涙が出てきてしまって自分でも驚いた。
切り取る場面のチョイスが絶妙で、その一つ一つがとてもあたたかくて優しさに溢れていて。月並みなことを丁寧に映し出す事で、人物一人一人の解釈がスムーズだったし、すっと世界に入り込めてしまった。
車の中のお母さんとネリーのやりとり。夜寝る前にお喋りや質問が多くなる事。「そういう時間なの」と返すネリー。今日は早く寝たいと言うネリーに「明日へタイムスリップだな」と返す父の台詞とその後の展開。ホットココアの溶けてない粉の塊が好きなマリオン。強い歯磨き。髪をとかすのも強くて雑なところ。
物語のテーマから外れたところにひどく心酔してしまった。場面の切り取り方、映し方、台詞、全てが美しすぎるのに現実離れしていないのが本当に凄い。
物語自体もとても素敵。絵本を読んでいるかのような73分間だった。
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