Masaru.K

ロングハイカーとして cafe&bar peg.の店主として そして、僕自身と…

Masaru.K

ロングハイカーとして cafe&bar peg.の店主として そして、僕自身として 一つの表現の場をここに作っていきます。

最近の記事

手を伸ばしても届かないモノ

アイスランド→ロンドン→イスタンブール→デリー→バンコク と旅を終えてからも5時間ほどのフライトを数珠繋ぎに4ヶ国の寄り道をしながら日本へ近づいてきた。 日本に帰国する最後のフライト バンコクから福岡 ドンムアン空港の14番乗り口に待つ客は大半が日本人。アナウンスも時折日本が流れている。 「もう旅が終わったんだな」 日本語が聞こえてるそう思えてくる。 日本人大学生のグループが10人ほどでバンコク最後の乾杯をしていた。他の国では一切目にすることのなかった光景。

    • 旅の匂い

      ロンドンからトルコにやってきた。ここはヨーロッパとアジアの分岐点。 空港から一歩外に出ると 涼しい風が体をすり抜けた。ほとんど街灯がついていない薄暗い通路にはトルコ人が行き交う。 まさに異国の地に降り立ったんだな。と自分を俯瞰しながらタバコに火をつける。 なぜか喫煙所には、必ずと言っていいほどライターを借りてくる奴がいる。今回もやはりライターを貸してくれ。と声をかけられた。 タバコを吸うのにライターがない。誰かに借りれる前提でタバコを咥えているのだろう。 「タクシー?

      • Enjoy your Journey

        今日雨の中そんなことを言われた。 Thank you!! と笑顔で返したが、それから数十分「楽しむ」とはなんなのか頭の中でぐるぐると考えが巡り始める。 歩き旅をしていると、毎回と言っていいぐらいこのことを考える。辛いことが大半を占めるロングトレイル。 雨の中歩いている最中は、楽しさのかけらすら見つからない。 目の前に続く道は、地平線まで伸びる一本道。早くテント場についてくれ。そんな気持ちにさせられる風景。歩いている人などどこにもいない。 そんな歩く気の失せそうな自分

        • 時間とお金は存在するのか?

          8月12日 20:10 アイスランド この国にもようやく夜がやってきた。今日でアイスランドに降り立って35日が経とうとしている。 とにかく暇だ。 もしかしたら人生で一番暇な時間を過ごしているかもしれない。 とにかく暇すぎる。 暇なら帰ればいいじゃないか!といわれそうだが、帰るわけにはいかない。5日後友人がアイスランドにやってくるのだ。 目的としている旅は終わったのだが、予定よりも早く終わってしまい、ただ時間が過ぎるのを待つばかり。それと同時にお金も減っていく。 物

        手を伸ばしても届かないモノ

          未知数の店舗運営 next stageへ

          今回投稿する記事は、読んだ人の心の中に留めておいて欲しい。 誰にも言わないで欲しい。 これを約束できる人だけに読み進めて欲しい。 店舗運営についての新しいアイディアとして、読者の皆さんが参考にしてもらうのは全然構わない。 僕が運営しているcafe & bar peg.の未来について書こうと思う。僕の頭の整理も含めて。 店舗運営の実態 現在のcafe&bar peg.の運営について、簡単に説明する。 僕はあの店のオーナーではない。 あくまで店主という肩書き なぜかとい

          未知数の店舗運営 next stageへ

          歩く旅人の宿命

          今日は珍しく天気がいい。 目の前に広がるアイスランドの地形は目まぐるしく変化し、羊の親子も瞬く間に遠ざかっていく。 空に浮かぶ雲を追い越し、アイスランド語の標識は今まで以上に読めなくなっている。 数日前に感じていたこの国の冷たい風は、ガラス一枚を隔てる事で何も感じることができない。その代わりに、生ぬるい風が頭上からぬるりと降り注いでいる。 僕はそのぬるり風の出口を左手でそっと閉めた。 歩き旅を終え第二の都市アークレイリから首都のレイキャビクへのバス移動。 バスの車窓

          歩く旅人の宿命

          町一番の金持ちは掃除屋

          面白い話を聞いた。 僕はアイスランドの北部に位置するフサビークという小さな港町の路上で親指をあげていた。 のは30分ほど前の話 今はアルゼンチン出身のサーファーが運転する車の助手席に乗っている。 彼はスペインを拠点にしサーフィンベースのライフスタイル。今はアイスランドでファームの仕事を半年ほどしているという。 アイスランドを歩いて旅をした 歩きでしか見えないその国がある そう思って僕は歩き旅をしている だが、今回の旅ではまだこの国のことがよくわかっていない。3週

          町一番の金持ちは掃除屋

          ガランとしたキャンプ場にポツンと残るテント

          旅が終わる 僕が旅を終わらせるわけではなく 旅が僕を終わらせてくる 歩き旅はなんだかそんな事を思わせる 歩き終わって3日目 アイスランドのとある街のキャンプ場で何もしない一日を過ごしているわけだ 歩いている最中は 「もう今日はここで終わりたい」 なんて思ったりもするが 歩き終わると どこか物足りなさを感じる 観光客が車で押し寄せるキャンプ場 その片隅で僕は小さなテントを小さく張る 同じ場所にいるのに どこか違う場所にいる感覚 早朝には車がひしめき合っていたキャ

          ガランとしたキャンプ場にポツンと残るテント

          だから、十分にしたい

          旅を終わらせたくなる 旅に出てから12日が経った 今まで最長の旅は275日 それに比べればたった12日しか経っていない でも、なぜか僕はいつも旅の始まりの頃にこの気持ちが出てきてしまうのだ。 いっそのこと500日ぐらい経って旅を終わらせてしまいたい。 早く日本に帰りたいと思っている訳ではない。 僕は旅が好きだ そうじゃなかったら日本でいつも通り過ごしていればいい その日本での生活を続けたからといって、何があるのだろうか? いつもそんな気持ちから旅に出たくなって

          だから、十分にしたい

          目的のある人生?

          ある日のこと 雨の中、アイスランドの路上を歩いていると 一台の車が止まってくれた 「Do you need ride?」 この時、僕は乗車の必要はなかったのだが、彼らにはそう見えたのだろう 4・5秒悩んだ挙句 雨でずぶ濡れの男は 「I don’t need Thank you」 と言葉を発した 本当は必要だったのかもしれない 誰も知ることのできない未来には何が起こるかわからない 路上を歩く人が車に轢かれる可能性 いや、待てよ! 車に乗せてもらって事故る可能性もあ

          目的のある人生?

          として、

          「として、」 一番初めの記事タイトルをこんな感じにしてみた。 ここ数年、僕の生活は以前とガラッと変わってきた。 コロナ前に途方もない距離を数カ月にわたり歩いてきた 2022年1月にcafe&bar peg.を初めて やたらと音声配信をし ハイキングがらみで紀行文を書かせてもらったり 最近はモデルみたいなことをやらせてもらったり 数年前には思ってもみなかった環境が僕の周りに集まってくれている 僕は ロングトレイルハイカーでもあり peg.の店主でもあり ポッドキャスター

          として、