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自由と選択

家紋印をどう使おうかなぁと思いつつ、
久しぶりにぽち袋を作ってみた。
薄手の画仙紙をふた重にして、
間に落水紙を挟む。
透け感がよい。

封筒タイプならフラップ部分に捺すのが最も安定感があるかなぁ。
なじむ感じ。
お年玉袋が家紋入りだったりするとかっこいいだろうと思う。
もらったコドモは全然気づかないかもしれないが、
親戚の子なら尋ねられなくとも説明できる。

以前より「覗き」タイプの紋が好きで、
今回サンプルで作ってみた。
「菱に覗き花菱」(画像では、菱形で囲ってある紋)
こういう覗きタイプは、女紋に多いらしいのだけど、
この女紋の説明が、どの本を読んでも今ひとつ明快じゃない。

以前家紋印のオーダーを承っていたときも、
かなり調べたり、
実地に人に尋ねたりもしたのだけど(田舎のほうが家紋を意識しているお家が多かった気がする)、
人によって説明が違っていて定義できなかった。

もともと家紋自体が、
その家に代々世襲される由緒正しき紋であると同時に、
自由度も大きいので、
いろんな継がれ方をする「女紋」と呼ばれる紋があるって事なんだろう。

何でもありに近いような状況だから意味がないというよりも、
多くの選択肢の中から、
その時代において、その家がどう選択し決定し継いできたのかといことに意義がある。

ともあれ、
「蘭蝶」紋なんてとっても美しい。(画像右列)
サンプル印で彫刻してみたけどこの子は自分のものとしよう(自由度最大)。
小さい方がかわいらしい気がして、
9.5ミリ角で彫刻したけど、やっぱり10.5ミリくらいかなと再彫刻、
いやいややっぱりちょっと小さいわ。と、結局12ミリ角に落ち着いた。
13.5ミリ角だと大きすぎるだろうと思う。

「菱に覗き花菱」紋は、12ミリ角よりも13.5ミリ角。
「木瓜」紋は12ミリ角。

紋のデザインによって最適サイズが違ってくるので、
オーダー印として承る時も工夫が必要だろう。

わかりやすく。

最も苦手な「わかりやすく」。
自分のを作ってヨロコンデいる場合じゃない。

見通しよくいきましょ
藤井あき乃



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