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完璧じゃなくていい。自分を責めなくていい。

自分に優しく生きたいと思っているけれど、私はよく自分を責めてしまうタイプです。

分かりやすく言えば、「完璧主義」で、自分のささいなミスに、敏感に反応してしまいます。そして、なぜ防げなかったのかと、クヨクヨ考え続けます。

このモードになると心の体力が削られてしまうので、最初からミスをしないよう、かなり気をつけています。

なのに一昨日の晩は、2つもミスをしてしまいました……。

1つ目は夕食。新しい料理にチャレンジしたのが裏目に出ました。レシピの通りに作ったのだけれど、鶏のひき肉が薄味でした。嫌な記憶が蘇るから、夕飯は美味しく作りたいのに。食べてくれる家族にも申し訳ない。

もう1つは締め切り。気落ちしたままパソコンに向かったら、あるものの提出期限を過ぎてしまっていたと気づきました。血の気がすーっと引くのが分かりました。締め切りを落とすなんて、凡ミスもいいところです。あってはならないし、こんなことで自分の評価を落としたくない。

2大タブーを同時にやってしまい、盛大に凹みました。というより、悲しかった。家族が寝静まったあと、しばしリビングで呆然としました。

そんな時に、ふと『わたしが「わたし」を助けに行こうー自分を救う心理学ー』の存在を思い出しました。

この本には、自分の「無意識」な部分と対話し、思い込みや恐れと上手に付き合うための、具体的なメソッドが書かれています。今回の件を解決する糸口を探して、再読してみました。

本の端々にやさしい言葉が書かれていて、暖炉のようなぬくもりを感じました。

一節だけ、本の中からご紹介させていただきます。

意識できていてもいなくても、誰にもどんな人にも、自分自身を守るための心の防衛隊=ナイトくんがいます。

あなたの中にも必ずナイトくんがいます。この心の防衛隊四六時中、必死にあなたを守ろうとしています。なりふりかまわず、身を挺してあなたを守ろうとしています。

その働きは、自覚できない「無意識の領域」で起きているので、それを意識化する練習をしないと気づくことができません。

心の防衛隊の目的はたったひとつ。あなたが「もう、これ以上傷つかないようにする」ことです。

ところがこのナイトくんたちは、とても不器用なので、あなたを守ろうとするあまりに、極端な行動をしてしまいがちです。それが日々の生活の中で、問題となって現れてくることがあります。

つまりあなたのナイトくんが、よかれと思ってあなたの心を必死で守ろうとするあまり、かえって問題が起きてしまっているのです。

わたしが「わたし」を助けに行こうー自分を救う心理学ー 


私の失敗に対する反応も、きっと私のことを守ろうとしているナイトくんが、良かれと思ってやっているのでしょう。ナイトくんは私たちが幼少期のころに誕生しているため、こちらのことをまだ子どもだと思っているそう。

同書では、こうしたナイトくんたちに「名前」をつけることを推奨しています。自分自身とナイトくんを分けて客観視しやすくなる効果があるみたいです。

私は、自分が失敗した時に責めてくるナイトくんを、「完璧ちゃん」と名づけることにしてみました。

そして、これまで頑張って働き続けてくれたことへの感謝と、私はもう大人なので、過剰に心配しなくてOKなことを伝えました。

そうしたら、こめかみを握りつぶされるような不快感がやわらぎ、心がすっと軽くなりました。



この2日間は、「完璧ちゃん」に話しかけたり、質問したりしながら過ごしています。

困った行動を引き起こしてしまうナイトくんは、邪魔な存在だと思いがちです。でも、その存在を消そうとするのではなく、お互いに理解しあうことが、自分の力を解放することにつながっていくそうです。

私も「完璧ちゃん」と理解を深め合って、一緒に前進していこうと思います。


わたしが「わたし」を助けに行こうー自分を救う心理学ー
自身の問題と向き合いたい方にオススメの一冊です。


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