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🎁子どもからの贈り物①
昨日、3歳児のねこちゃん(仮名)が午睡から目覚めるとおねしょをしたため、着替えた後のこと。濡れた衣服を入れたビニール袋を「ロッカーにしまってきてね」と伝えると、
🐱「いや!」
わたし「いやなんだね…でも、ねこちゃんの物だから、しまってきてほしいな」
🐱「いやー!(大声で泣く)」
お互いにクールダウンしたほうが良さそう、とわたしはおもい、ねこちゃんから離れてみる。
起きてきた他の子のトイレ援助や、おやつのセッティングをしながら、ねこちゃんの様子も見守る。
ねこちゃんは台所コーナーにいて、こちらに背を向けている。顔はこわばったまま。
ねこちゃんを慕っているウサギちゃんが、ねこちゃんの側で心配そうに見ている。
わたしは、ウサギちゃんの長い髪を結い直したあと、ねこちゃんの長い巻き毛も結い直す。
「ねこちゃん、おやつ食べる?」と聞くと
🐱首を横に振る。
他の子たちが手を洗い、おやつを食べ始めても、ねこちゃんはひとり台所コーナーに後ろ向きで座ったまま。
「ねこちゃん、みんなが食べ終わったら、おやつはかたづけてしまうから…ねこちゃんがおやつを食べたかったらおいで。わたしは、食べても食べなくてもどちらでもいいと思うよ。ねこちゃんが決めていいんだよ」
と、わたしは声をかけた。それ以上は何も言わず。
それ以上踏み込むことは、ねこちゃんとわたしとの境界線を踏み越えてしまう行為だから。
互いの境界線を守る。
それがお互いを尊重する、
ということだと…わたしはおもうから。
ねこちゃんはしばらく考えていた。
同じテーブルの子が おやつを半分くらい食べ終えた頃、
そろりそろりと…
ねこちゃんがテーブルに近づいて来た。
「ねこちゃん、おやつを食べる?」
🐱苦笑いしてうなずく
「じゃあ、手を洗っておいで」
🐱「うん!」
ねこちゃんはおやつを食べながら、
「ジャムパンだいすきー😂」
やわらかな表情になった。
おやつの後片付けが終わると、
🐱「これ読んで」
ねこちゃんが、絵本『どうやってねるのかな』(福音館書店)を持ってきたので読む。
「こうもりはどうやってねるのかな…ぶらさがってねます。フラミンゴはどうやってねるのかな…」
見開きページに動物が起きている姿…ページをめくると寝た姿、という、くりかえしの絵本。緻密な描写とあたたかみとユーモアが共存する美しい絵本、
ねこちゃんは気に入っています。
読み終わると、
「ワークマさん(わたしの名前)、だいすきー」
と、ぎゅっと力強くハグしてくれました。
ねこちゃん、ハグしてくれてありがとう。
「わたしも、ねこちゃんのことだいすきー」
と、力強くハグ。
ねこちゃんの方から仲直り・和解を、言葉と態度で表現してくれました。
その後、
🐱「ママが怒っちゃったの。ねこちゃんはゴメンネができなかったの…」
どうやら、お家で、ママとケンカしたよ、と言うことを説明してくれたようです。
ねこちゃんは、
「自分が悪かった…でも意地を張ってしまい、引っ込みがつかなくなってしまい、謝ることができなかった」と、客観的に自分の気持ちを私に伝えることができました。これを『メタ認知』とも言うようです。俯瞰的に物事を見る視点です。それが、3歳児でできているということがすばらしいな…とおもいました。
自分に置き換えると、メタ認知は冷静にならないと、できないときもあるので。(疲れたり、睡眠不足でイライラ、モヤモヤしてるときはだめですね〜😰)
こういう自然なハグや、仲直りのきっかけなど…子どもからの贈り物を、身近にいる大人は日常的にたくさんもらえるんですよね。そのことを大人は忘れがちなんですけどね…わたしも含めて😅
そして、わたしおもうんですけど、子どもって、親が思う以上に
「親が大好き」
「親から嫌われたくない」
と、おもってるんじゃないかな、って。
例えば…親が子どもを思う気持ちを「みかん」くらいの大きさだとしたら。
子どもは「スイカ」くらいの大きさで親を思ってます。
毎日毎日。
多くの親は、子どもに対し…
与えている、守ってる、世話している…と、思ってやってるとおもうのですが、
子どもは、
生まれてきたときから
ピュアな気持ちで親を信じて
親を好きでいてくれる
なぜなら
生まれてきて数年のため、
子どもにとっては親が世界のすべてだから。
大人同士だと、こうはいかないですよね。
それぞれの生育環境や人生経験がその人の歴史になる…いろんなひとが存在する、ということを知識・体験として知っている。
でも、子どもはまだ知らない。
だから、
子どもにとって初めて出会う大人の存在はとっても重要だとおもうのです。
もし、信頼してた大人から裏切られたら?
その子にとっては…世界のすべてが崩壊する…
おそろしいことです。
『乳幼児期は、人格形成の基礎を築く時期』
とは、保育指針や幼稚園教育要領にも、明記されてます。
『不適切保育』の事件を目にするたびに、子どものことを思うと悲しくなるし、その保育士にも腹も立つ。
しかしながら、
ほとんどの保育士は幼児教育養成機関等で学んだ専門職として、日々自己学習や研修等で学び、現場にフィードバックし、誇りを持って職務にあたっていると思います。
だから、一部の無自覚で勉強不足な保育士による『不適切保育』事件は、同業者として辛い…ということを理解していただきたい。
はっ😲
書いていると…最後シリアスになってしまいました😰
ただ、
保育の仕事をしていると、子どもからの贈り物を毎日もらえることは事実です。
…正直…人間関係全般に、精神・身体的に疲れることや、辛抱も求められる職種ですが…
しかし、それはどんな仕事でも同じではないでしょうか?🙄
わたし、保育の仕事の前は、畜産、陶磁器の接客販売、外国で3ヶ月生活、印刷業、ケーキ屋、など転職多数でしたが、諸事情ありましたが…結局どれも長続きせず…。しかし、保育の仕事は15年継続でき、心身良好ならば…まだまだ働きたいとおもってます。
その理由のひとつは、
保育には『子どもからの贈り物』があるから…
子どもからの何気ないひとことや行為は、
大人だけの世界ではなかなか見られないもの。
そんな貴重な時間を過ごすことができて、めぐまれているな〜と、日々実感してます🌬️😊😊😊
そんなエピソードをときどき紹介していきますね…💐
最後まで読んでいただきありがとうございました🙇
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Have a good day〜🥰