見出し画像

大変なことがないと、人生はおもしろくない。(とある老夫婦のはなし)

こんにちは。デイリージラフです。

先日聞いた知人の祖父母の話をしたいと思います。(本人からNoteに書いてもいいと許可を頂いています。)

事件は突然に起きました。なんの変哲もない日曜日。

「もしもし、いまとあるキャンペーンをやっていて、とてもお得なお話があります。100万円は少なくともお手元に返ってくることになります。」

いつもは、知らない電話番号では取らない、しっかりしている老夫婦がたまたま取ってしまったその電話。

そう、それは「オレオレ詐欺の電話」だったのです。

良く事情がわからないが、なんだか得することになりそうだと分かった老夫婦。

祖父母は言われるままに、口座番号と暗証番号を伝え、電話を続けていた。

しかし、2時間も話しているのに話に進展はなく、電話先の相手も応答しなくなっていった。

そうしているうちに怪しいと思った、祖父は警察に電話。

「おれおれ詐欺だから電話を切るように!」という指示に従い、すぐさま受話器を置いたそう。

昨今はオレオレ詐欺がうまくいかなかった場合に、仕返しに自宅に来るケースもあるらしく、ホテルで1日滞在することを勧められ、老夫婦はそうすることに。

コロナでしばらく出かけていなかった老夫婦にとっては、久しぶりの旅行。

近所のビジネスホテルに行くと、祖父はなぜか、「絶対にダブルルームにしてください」とレセプションにお願いした。

祖母は、不思議に思った。なぜいつもツインなのに、ダブルルームにしたのか、しかも「絶対?」。

結果はなんてことはなく、祖父がツインとダブルを間違えていて、なんと60年ぶりにダブルベッド、同じ布団で寝ることになったそう。

ダブルベッドで寝た感想を聞くと、祖父は「なんだか眠れないから、今度からはツインにしよう」とのこと。

思わぬ事件がきっかけで、60年ぶりのダブルベッド。

人生何があるかわかりませんね。

そんな老夫婦が、今回の事件を通じて、知人にこう語ったそう。

人生には大変なことがないとつまらない。ぼーっと過ごしているだけがいいと思うかもしれないけど、毎日大変だから、楽しいかもしれないよ?

オレオレ詐欺からそんな教訓を導き出した老夫婦。その姿勢を見習いたい。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集