「愛と呼ぶ」～子育てエッセイと詩～

詩「愛と呼ぶ」

私はあなたに対して無力だけれど
あなたが私から受け取るものは確かにあって
人によってはそれを愛と呼ぶのかもしれない

あなたは私に対して無力だというけれど
あなたから受け取るものは確かにあって
私はそれを愛と呼ぶ

愛は受け取るもの
愛は感じるもの
あなたのやわらかな皮膚に宿った
やさしいかたち

夜空の星は朝焼けを知らない
けれどそれでいいことを知っている

それぞれの場所で輝いた光を
受け取った人が知ることができるもの
あなたはそれを愛と呼ぶ

愛とは
流れ星が朝日に消えゆく時に見た
美しい景色たちのこと
それを眺めている恋人たちが
互いに感じる手のぬくもりのこと
あなたの目に移りこんだ
あの美しい光の残像

「愛と呼ぶ」沖田めぐみ