台風は災い?技あり?《自衛隊ばなし》
⚓『人が犬を噛んだ』報道と確証バイアス
『犬が人を噛んだ』はニュースではない。
『人が犬を噛んだ』はニュースバリューが高い。ショッキングに取り上げるのは『人間の情感を刺激』する報道機関の食い扶ちであり主戦場だ。
⚓『断トツ一番の不人気』は有史以来-海
『板子一枚下は地獄』という。
日本人は先祖伝来海洋の恵みを授かりながら本物の【海洋国家】になった事がない。
温暖な国土を持つ日本は、漁業より【農業国家】として成長する道をえらんだ。そのほうが生命の危険にさらされず安定した【食い扶ち】を手にできる。
海の仕事はひと山当てれば【大富豪】になれるが、常に生命の危険と隣り合わせの【博打】だ。
農業生産に不向きな地域は漁業が盛んだが、それでもわずかな土地に田畑を作り『食べ物の確保』という保険をかけていた。
南洋の島国より豊富な漁業資源に恵まれた【海】が目の前にあるのに、日本人の中心に【海】が存在しない理由は【風】だろう。
中緯度高圧帯で大陸東岸に位置している日本の因果だ。
『荒れる海』は手ごわい。
この事実が海を選択しない日本人の気質に影響した。
⚓『台風の赤ちゃんは赤道小町ドキ!』
日本人の感性では『おだやかな海』は瀬戸内などの内海・内湾をイメージする。
『荒れ狂う海』といえば冬の日本海、なかでも代表選手の『津軽海峡』は別格だ。
台風情報がスマホやテレビで簡単に入手できる時代になり、『台風は赤道生まれ』という観念が固定化したのは『確証バイアス』の仕業だ。
台風シーズンになると気象キャスターは
「赤道付近で台風のタネになる低気圧が・・・」
「赤道付近のこの低気圧が発達し台風になって日本へ・・・」
などと頻繁に発信する。
⚓『台風の素性!』実は島人
台風が赤道付近の海上で生まれるのは、年がら年中【地上の空気が上昇する『低気圧に恵まれた』場所】のせいだ。
日本人は『低気圧=悪天候』というイメージが強い。
これも『お天気予報バイアス(確証バイアス)』だろう。
赤道付近でもスコールは起こる。しかし基本的に晴天だ。
太陽の恵みが地上で一番降り注ぐ上昇気流のメッカだ。(メナムかも?)地上の空気が持ち上がれば地上付近の大気圧は下がり【低気圧】となる。
上昇した空気の塊はどこへ行くのか、日本付近では沖縄の南東海上の北緯15~25度、東経125~135度のあたりにやってくる。
台風の発生場所もズバリこの付近だ。
赤道は種子の生産者だが、台風のタネだけを育てているわけじゃない。
日本に接近する台風やハリケーン・サイクロンも生地は赤道付近だ。台風が特別なタネではない。
赤道付近は低気圧が日常、空気塊は上昇志向だ。
⚓『台風は東側担当者!』
【台風】とは、東経180度(ほぼ日付変更線)より西の北太平洋および南シナ海の熱帯低気圧で最大風速が約17m/s以上のものだ。
台風以外にも赤道小町で温められた空気塊は上昇して気温が下がり、塊ごと落下する。
その場所が日本などの位置する中緯度なのだ。赤道で上昇した分が全部降り注ぐので中緯度は必然的に圧力が上がる。
それゆえ『中緯度高圧帯』と呼ぶ。
(渋柿や少年よりかなり先輩だが認知度が薄い。)
地球は回転しているので空気の塊は強制的に東へ移動させられる。
空気の移動=風である。
⚓ジェットはマッチより『ジグザク』
高い山や自転グルグルに影響されて気流『ジェット!』はマッチより『ジグザク走行』が大好きだ。
日本付近の海は風が強く荒れる原因は赤道小町ドキ!と『ジェット!』のせいだ。
桶は飛んでこないが、この風は日本へワザワイ以外の果実も運んでいる。温暖な気候や作物の成長に風は不可欠だ。(※除く暴風)
大陸から文化や宝物を満載した船を移動させたのもほかならぬ風の力である。
⚓【台風は嫌いでも赤道小町は嫌わないで!】
日本から西へ向かうのは空海ならずとも困難だ。
現代の科学技術をもってしても、自転と反対方向へ飛行機を進めるには燃料と時間が余分に必要になる。
地球の自転方向の問題だ。
自転速度は赤道付近で
【4万キロ÷24時間=1,666.66㎞/h=マッハ1.36】すごい速度だ。
日本の国土のみならず【赤道小町】は風土へ多大な功績をもたらした。【台風は嫌いでも赤道小町は嫌わないで!】と代弁したい。
(ドキっとしてほしい。)