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【ファジサポ日誌】145.第2形態 ~ 第3節 ファジアーノ岡山 vs ガンバ大阪 マッチレビュー 〜

いよいよJ1でオリジナル10と対戦します。
その最初の相手はガンバ大阪、J2・2013シーズン当時の対戦を思い出す方も多かったと思います。

昔話を延々とするのも良くはないのですが、後にファジに加入する加地亮、今野泰幸、遠藤保仁、明神智和、宇佐美貴史、代表歴を有する錚々たるメンバーとの対戦でした。
健闘しましたが、力の差も見せつけられた一戦であったと記憶しています。
18,269人の観客数は今後スタンドの増設が無い限り、破られることはないJスタ(当時はカンスタ)の最高入場者数記録です。

当時と比べると、サッカーにそこまで関心が無い層でも知っている選手は減りましたが、やはりガンバ大阪のブランドは偉大です。
ミッドウィークのゲームながら、一般県民の関心も高い一戦であったように思います。これもJ1効果といえるのでしょう。
その証なのか、地元NHK岡山は開局初となるナイター中継を敢行(そもそも水曜のゲーム中継自体が初)しました。

岡山は京都、横浜FCと2戦を戦い、J1で出来たこと、出来なかったことそれぞれが明確になってきました。このG大阪戦からは、清水、浦和と「オリ10」三連戦が予定されており、その後は川崎戦。
清水とは近2年続けて対戦していますが、いよいよJ1への挑戦も序盤の佳境を迎えつつあります。

今節のG大阪戦、個人的には期待半分、不安半分のゲームでしたが、試合内容は予想以上に岡山の好パフォーマンスが目立つものとなりました。

G大阪戦初勝利ゲームを振り返ります。

試合前のトークショーでは、
磐田から新加入の(28)松本昌也が挨拶
早い段階からオファーを受けていたようだ。

1.試合結果&メンバー

岡山が前半終了間際、後半開始直後のいわゆる「良い時間帯」に得点。2-0で完勝しました。

注目は「走力」に関するスタッツで、G大阪に対して岡山は走行距離、スプリント回数共に大きく上回りました。G大阪の走行距離に関しては過去2戦と同様でしたので、現段階ではチームスタイルの影響と捉えるべきとは思います。相応しい走行距離なのか否かという点については、G大阪内での評価に委ねたいと思います。

岡山の走行距離は開幕京都戦並みの数値をマーク、走行距離、スプリント回数のいずれも低調に終わった前節横浜FC戦から大きく回復し「走るチーム」の面目躍如となりました。

木山隆之監督はこの勝利でJ監督通算200勝を達成、その相手が1994シーズンにプロデビューしたガンバ大阪というのも何かの縁かもしれません。現役時代のMF/DF木山隆之のJ通算得点は2点なのですが、J初ゴールは次節で対戦する清水戦であげたものでした。個人的にはJリーグ開幕当初から中継やニュースはよく視ていましたので、この辺りの映像は断片的に憶えているものです。

メンバーです。

J1第3節 岡山-G大阪 メンバー

ミッドウィーク開催ということもあり、注目されたメンバーですが、大きな変更がありました。

岡山のLCB(15)工藤孝太は、同ポジション(43)鈴木喜丈のバックアッパーとして期待されていたレフティです。本人は開幕前から単なるバックアッパーに止まらない決意を述べていました。
昨シーズン途中の加入から、後半の攻撃「チェンジャー」としてJ1昇格に貢献したMF(33)神谷優太が今シーズンの「メインポジション」ボランチで初先発を果たし、LSTにはエースMF(19)岩渕弘人が戻ってきました。今シーズン初出場、初先発です。2戦続けてメンバー外でしたので、長期離脱も疑っていたのですが、この試合に照準を合わせていたようです。安心しました。

(19)岩渕が「本職」LSTに入ったことから(8)江坂任がRSTに入ります。CFは2戦先発が続いたFW(99)ルカオに代わり、(22)一美和成がこちらも今シーズン初先発を果たします。彼にとってG大阪はプロデビューを果たしたクラブ、思い入れの深い古巣対戦となります。

(99)ルカオと「プレススイッチャー」MF(27)木村太哉はベンチスタート、更にCB(5)柳育崇が今シーズン初めてベンチ入りしました。

G大阪で目立ったのは昨シーズンの堅守の立役者、CB(20)中谷進之介の不在です。休養ではなく負傷による欠場との情報もありました。
ボランチは(16)鈴木徳真と(27)美藤倫の日本人コンビ、トップは(42)南野揺海が務めます。前節福岡戦で2ゴールを決めたベテランLSH(10)倉田秋は2戦続けてのスタメンです。
12年前の対戦でも出場したOMF(7)宇佐美貴史の存在感は相変わらずですが、全体的にJ2からステップアップした選手も多く、岡山サポとしては馴染みがある選手も多かったように思います。

そして2017~2019シーズンの岡山の「守護神」(22)一森純が凱旋を果たしました。G大阪に移籍してレギュラーを掴むまで紆余曲折を経ましたが、今やJリーグを代表するシュートストッパー、ビルドアッパーに成長した姿を対戦相手として観ることができる。この上ない幸せといえます。

かつてはこの位置で岡山ゴールを守った(22)一森
背番号は今も変わらない22番

2.レビュー

この試合で岡山は、ハイプレス、相手コートでのサッカーというチームコンセプトを新しいメンバーと共に「新味」を加えながら追究していたと思います。これは前節横浜FC戦敗戦からの修正と開幕前から準備していた形が合わさったものといえ、J1仕様岡山の「第2形態」の戦法ともいえそうです。

(1)主導権を掴んだ序盤~柳貴博躍動の理由~

まずは時系列におさらいをしていきます。

序盤はお互いにロングボールで敵陣にポイントをつくろうとする動きが目立っていました。最終ラインの跳ね返しを中盤で奪取した方が交互に決定機、チャンスを迎えていました。4分G大阪は右中盤でボールを奪取した(42)南野がそのまま縦に運び、逆サイドを駆け上がった(10)倉田へピッチを横断するパスを出し、そのまま(10)倉田がフィニッシュ。
得意とするサイド攻撃の一端をみせます。

ポヤトス監督のインタビューからは岡山のハイプレスへの警戒が伝わってきました。そこで序盤からビルドアップではなく、GKを含めた最終ラインから蹴ることを選択したと思われますが、岡山の前線を引き出すことがない蹴り合いとなった為、強度とトランジションでG大阪を上回っていた岡山優勢の流れが生まれたと考えます。

一方、岡山は自陣中盤寄り右サイドに迎撃したRSB(2)立田悠悟が左足から、対角線上に逆サイドを走る(19)岩渕へピンポイントのフィード、折り返しを中へ走り込んだLWB(50)加藤聖がフィニッシュします。

この(2)立田のフィードをきっかけに岡山はチーム全体で、左サイドの(19)岩渕に奥行きを取らせG大阪の陣形を間延びさせることに成功します。続いて8分10秒~の同様の攻撃です。

J1第3節 岡山-G大阪 8分10秒~ (18)田上の高精度フィードに(19)岩渕が走り込み、
岡山がG大阪陣内にポイントをつくる。
上図の続き

ここも(19)岩渕に奥行きを取らせて、G大阪の浅いクリアが2回続いた時点で岡山はほぼ全員がG大阪陣内へ攻め込んでいます。そして(15)工藤が高い打点でG大阪のクリアを跳ね返したところから、岡山は出足鋭くこぼれ球を拾い、前を向いている(24)藤田から(88)柳(貴)へ展開、岡山のチャンスが続きます。

非常にシンプルな攻撃で、いとも簡単に岡山が攻勢に立っているにように見えますが、その背景にはトランジション、スプリント、競り合いの強さ、こぼれ球に対する出足の鋭さでG大阪を上回っていたことが挙げられます。

G大阪最終ライン右からの跳ね返しを中盤の高い位置で奪い、こぼれ球をCH(24)藤田息吹が前向きに持ち、ピッチ右半分に展開することでフリーのRWB(88)柳貴博らチャンスが訪れます。
このシーンに代表されるように、左奥を取り跳ね返しを敵陣左で回収、右に展開する、この形が嵌ったことがこの試合での(88)柳(貴)躍動の理由の一つです。

ここで(88)柳(貴)躍動のもう一つの理由について触れると、それは(8)江坂のポジションにあったと思います。
それは岡山が敵陣に進入した際、(8)江坂が(88)柳(貴)に前方のスペースを与えていたからです。
14分23秒~、中盤の密集からこぼれ球を(7)宇佐美が拾いますが、前方へパスを出すスペースはなく、サイドのLSB(4)黒川圭介へ出します。この時、ボランチのラインまで下がっていた(88)柳(貴)と(8)江坂で前後に制限をかけます。(4)黒川は強引にタッチライン際を突破しようとしますが(88)柳(貴)が引っ掛けて、中の(33)神谷が運び、逆サイドの(50)加藤へ。この間(8)江坂はゆっくりと前進し(88)柳(貴)が(8)江坂を追い越します。

J1第3節 岡山-G大阪 14分33秒~ 岡山の保持

この場面は最終的に(50)加藤がボックス右へアーリークロス、走り込んだ(22)一美のシュートがブロックに合い、そのこぼれ球を(88)柳(貴)がシュートします。
(8)江坂が周囲の選手を活かす「ゲームメーカー」と呼ばれる理由がよくわかるプレーでした。おそらく若い頃の(8)江坂や前節までこのポジションに入っていた(27)木村であれば、自ら(22)一美の背後のスペースに走っていたと思います。それは彼らがアタッカーであるからです。

もちろん今の(8)江坂も自ら決める力は持っている筈ですが、おそらく彼のイメージには(50)加藤からのクロスをボックス右で(88)柳(貴)がヘディングで中へ折り返す姿があったと思います。
そうです、開幕京都戦の2点目のような場面です。そして正確なパス、クロスを備える(8)江坂自身は後方で二次攻撃に備える、このようなイメージであったのではないかと推察します。
(8)江坂が意図的に(88)柳(貴)を前に押し出していた、これが(88)柳(貴)躍動のもう一つの理由です。そしてこうした(8)ゲームメイクが岡山のゴールを生み出す伏線となっていくのですが、その話はまた後ほど触れます。

(88)柳(貴)の躍動は岡山の守備面でも大きな意義を持っていました。
それは同サイド、実況の江本さん曰く「ゲームメイクできるSB」G大阪の(4)黒川の攻撃参加を限定したことです。

パスソナー・パスネットワーク図を比較してみました。
前節福岡戦との大きな違いは、(4)黒川から(10)倉田へのパスがほとんど無くなっていることです。
前節で2ゴールをマークした(10)倉田へのパスを遮断した効果は大きかったといえます。逆に(4)黒川が高い位置まで上がった際にはG大阪にもチャンスが生まれていました。岡山として彼を自陣にピン止めする必要があったのです。(10)倉田に関しては(2)立田がほぼ完封していた点も大きかったと思います。

余談ですが、上図(14分33秒~)の岡山の最終ラインを見ましても分かりますが、(2)立田がサイドに迎撃しようとする時、LWB(50)加藤も含めた岡山の最終ラインのスライドは非常にきっちりしていました。
これは昨シーズンからみられる岡山の長所でもありますね。

ゲーム序盤
初先発の(15)工藤は(18)田上と良い呼吸で
チャレンジ出来ていた。
(22)一美がターゲットになり、更に(19)岩渕が追い越す。
ガンバのラインを下げさせる。

(2)プレス第2形態

2024シーズンのポヤトスG大阪のポゼッション指数は自陣54(7位)、敵陣62(3位)(※FootballLABより)と全体的にボールを握るチームスタイルであることが分かります。
更に自陣<敵陣となっていることからも、いったん敵陣に攻め込むと簡単にボールを失わないこともデータからは浮かび上がります。

今シーズンもG大阪のこうした指向は継続しているようですので、岡山としてはG大阪に簡単に自陣内にボールを入れさせない守備がまず重要になります。その一つの選択がハイプレスなのですが、(27)木村がいない中、それをどのように行うのかという点で岡山は新しい形を見せます。

(15)工藤の落としから(18)田上が決定的なシュートを放った20分、前方へ蹴っても岡山に回収されるG大阪は一本のゴールキックを挟んでビルドアップによる運びを選択します。
21分G大阪はセンターサークル手前で(4)黒川を中盤の位置まで上げた最終ライン3枚+CH(16)鈴木徳真の4枚で、岡山5-2-3ミドルブロックの前3枚に対して数的優位をつくりますが、岡山のシャドー(19)岩渕と(8)江坂は背後のボランチ脇のスペースを上手く消しています。
またこのスペースへガンバの選手が下りる動きもなく、有効なパスを前方に差せません。こうした点がポジションキープに厳しいと言われるポヤトスサッカーの特長でもあるのかもしれません。

ゴール前(18)田上がシュート
確かにストライカーのフォームである。

続いて22分11秒~、最終ラインまでボールに戻したG大阪は今度はGK(22)一森と2CBの3枚でビルドアップを開始します。
岡山前線の寄せを待ちますが、岡山の3枚はプレスを仕掛けず、やり直して右に展開も中に当てたところを岡山中盤に回収されます。

J1第3節 岡山-G大阪 20分過ぎからみられたG大阪のビルドアップと
岡山の5-2-3ブロック

20分過ぎから複数回見られた形でしたので、モデル図にまとめました。
岡山のプレスに工夫がみられたのはG大阪最終ラインの保持に対して、プレスを仕掛けず、シャドーが後方のボランチ脇のスペースを管理しながら、前線3枚が中央への防衛線を築いていたことです。あまりこれまでの岡山に見られなかった守備の形ではないでしょうか?
5-2-3のミドルブロック自体はこれまでも撤退の中間陣形として用いていましたが、これを応用して相手のビルドアップに対するファーストディフェンスに用いていた点が新鮮に感じました。
G大阪としては岡山のハイプレスを誘っている訳ですが、なかなか乗ってこない。そこで岡山のサイド誘導に乗ることになるのですが、ここは岡山がWB、ボランチ、シャドー、CBで封鎖するのでなかなか前進できません。
サイドへ誘導して囲んで奪う、岡山がJ2で鍛えてきた形です。

しかし、岡山はボランチに当てられたボールが最終ラインに戻されると一気に連動したプレスを開始します。CBを追い込み、最終的に(22)一森のキックを狂わせることに成功していました。(27)木村がいない中、どのような前線からの守備を見せるのか注目していましたが、各選手のスムーズな動きを見ていますと予め準備されたオプションとも思えました。そこに前節横浜FC戦からの反省も加わった形といえます。
G大阪としては、岡山がハイプレスを仕掛けたところを裏返したかった筈でしたので、この岡山の動きは誤算であったのではないかと推測します。

戻されたボールに岡山は追い込みようにプレス
(22)一森も苦しい状況で蹴らざるを得ない。

(3)岡山のビルドアップについて

一方で、岡山は29分に(22)一美の右ボックス手前でのFK獲得に繋がったビルドアップなど、徐々にハイプレスを仕掛けてこないG大阪に対して自陣からの繋ぎもみせるようになります。
ハイプレスを仕掛けない相手に対する運び方もキャンプからのテーマでしたから注目していましたが、岡山の最終ライン3枚に対してG大阪は岡山陣内深くでは(42)南野と(7)宇佐美が縦関係になっており、比較的容易くボランチへパスを通しやすく、また4-4-2のミドルブロックを敷かれた際も、G大阪のシャドーの2人は岡山の最終ラインにプレッシャーを掛けてこないので、比較的楽に前へ運べていたといえます。
やはりG大阪に関してはポジションキープが第一となっている印象が強く残りました。岡山のビルドアップのデキに関してはこの試合では結論を出せないような気がします。

(4)順当な先制弾

全体的には岡山が攻撃完結、優勢、G大阪は単発のカウンターに頼る展開となりました。岡山としてはそろそろゴールを奪いたい展開です。43分、中央(24)藤田の縦パスを(88)柳(貴)が受けた返しを(22)一美がシュート、CKを獲得します。
この試合では(24)藤田が前を向いて攻撃参加するシーンが目立っていましたが、これを可能にしたのは(33)神谷の的確な後方のカバーであったと思います。それも(24)藤田を出来るだけ高い位置でこぼれ球回収にあたらせ、ショートカウンターに繋げたいという(33)神谷のイメージがあったと推察します。(8)江坂が(88)柳(貴)の使い手なら、(33)神谷は(24)藤田の使い手であったのかもしれません。
「2人のゲームメーカーに使われた2人が融合する」素晴らしいチャンスでした。

まず(33)神谷のキックが素晴らしかったと思います。
ストーンが(7)宇佐美であったと思うのですが、ジャンプした上から落ちるような軌道です。(22)一美もドンピシャで当て、(22)一森が取れないコースに飛ばしたところを(10)倉田が好カバー、でも(88)柳(貴)が押し込む、皆で押し込むという感じのゴールでしたね。
良い攻撃を連続して繰り出せている時間帯の先制弾でしたし、観戦しているサポーターにとってもG大阪相手に優位に試合を進めているという実感が自信に変わった瞬間であったと思います。

待望の先制ゴール!
歓喜!

(5)やることはJ2の時と変わらない

J1仕様が強調されてきた最近数週間であったと思いますが、やるべきことは基本的に変わらないのだなとも思わせてくれた追加点について触れていきたいと思います。

J1に上がっても当然立ち上がりの10~15分は勝負の時間帯なのです。
それはG大阪も同様で後半開始からボランチに(6)ネタラヴィを投入。
前半のG大阪では、ダブルボランチの(27)美藤がオフザボールの時点で前方へと走っており、相方の(16)鈴木からは前進できない状況が続いていましたので、理に適った交代といえます。豊かなフィジカルを武器に自ら剥がしながら前進するプレーは、G大阪のベクトルを前へと向けていました。

G大阪はネタラヴィ投入で前進を図る

46分、岡山は(24)藤田の楔を受けた(22)一美の落としを(50)加藤がG大阪最終ラインとGKの間にクロス、(8)江坂を飛び込ませます。そしてそのわずか1分後、岡山に追加点が生まれます。

右サイドからの展開ですが、(8)江坂のフリック(またはスルー)から(88)柳(貴)が抜けている訳ですが、前半から何度も見られた2人の関係性がベースになって生まれたゴールといえます。
そして、1分前と同様に速いタイミングで斜めのクロスを入れました。
これはスカウティングもあったのかもしれませんね。
そして(22)一美に待望の移籍後ホーム初ゴールが生まれました。
前節横浜FC戦ではシュートをクロスバーに当て悔しがっていましたが、コンディションが良い証拠でもありましたので、密かに期待していたのです。

追加点をアシストした(88)柳貴博の突破。
前半から積極的にフィニッシュに絡んでいたことから、
自信を持って後半に臨んでいたように見えた。


今の22番がかつての22番が守るゴールを割る。
感慨深い。
この時点で(8)江坂はこの位置にいる。
柳貴博の後方支援ぶりがよく分かる。

(6)そして逃げ切りのゲームプランへ

そしてG大阪はCF(11)I.ジェバリなど一気に前線の3枚代えを敢行し、岡山を押し込みにかかります。これに対して岡山は前線に(27)木村と(99)ルカオを投入、G大阪の最終ラインを低い位置にくぎ付けにして前掛かりの前線との間を間延びさせる、岡山が自陣で構えた際にはカウンターの起点になる動きを2人に求めます。この2人の働きもあり、後半開始早々に2点のリードを取った岡山でしたが、必要以上に退くこともなく追加点を狙うチャンスを窺いながら時計を進めることが出来ました。
課題を挙げるなら、3点目を奪える精度は身につけたいところです。

楽しそうに突破する(27)木村
(99)ルカオにスペースが与えられるとこんなプレーも

3.まとめ

以上、G大阪戦、記念すべき初勝利を振り返りました。
ターンオーバーしたメンバーの特性を上手く使いながら、予め用意されていた「プランB」に横浜FC戦の反省を踏まえた好ゲームであったと思います。以前より岡山がJ1で戦うには一戦ごとの成長が必要と述べてきましたが、そのことを証明する勝利であったともいえます。
一方で、システムの噛み合わせやG大阪のゲームスタイルが岡山とのズレをつくった好影響があったことも否定は出来ず、次節、好調清水戦ではミラーマッチも予想されることから再びの苦戦も予想されます。
逆に言えば、このタイプのチームとの戦いを制することが出来れば、当面のJ1での戦いに計算が立ちそうな予感もあり、是非とも健闘を期待したい一戦となります。

プランB影の立役者

今回もお読みいただき、ありがとうございました!

※敬称略

【自己紹介】
雉球応援人(きじたまおうえんびと)
J1ファジアーノ岡山、J3ギラヴァンツ北九州レビュアー
レビュー作成が趣味を超えてライフワークになりつつある。

昨シーズンは岡山悲願のJ1初昇格のゲームを記すことが出来た。
今シーズンも初のJ1の舞台となる岡山、念願のJ2復帰へ向けて勝負に撃って出る北九州の戦いぶりを追っていく。

日々勉強、分析、解析、解釈、更に磨いていきたい。

岡山在住の開業社労士。今年も日常に追われる。
鉄道ファンでもあるが、最近は鉄分不足が続く。


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