自宅療養も試行錯誤
旦那さん 糖尿病網膜症のお話です
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4回の手術
網膜硝子体手術は片目ずつ行われた。
・入院して片方の手術をする。
・退院して様子見て落ち着いて来たら、また入院してもう片方の手術をする。
・退院してまた様子見て落ち着いて来たら、また入院して手術時に目の中に入れたシリコンオイルを片方、抜き取る手術をする。
・退院してまた落ち着いてきたら、入院してもう片方のシリコンオイルを抜き取る手術をする。
と言った感じで合計4回の手術を行った。両目とも眼内レンズを入れた。
手術中は目に麻酔はするけど、体は動くし、意識もあるので、先生達の話してる声は聞こえるし、怖がったり緊張したりして少しでも動くと目が危ないので、動かない様にする方が大変だったと言っていたが、旦那さんから、その話を聞いているだけで、私はじっとして聞いてはいられなかった。
先に治験を受けた方の目を手術して、その後、治験を受けてない方の目を手術したのだが、治験を受けてない目の方の手術の時に
「ちょっと眼球引っ張るよー」
と、先生に眼球を引っ張られたらしく、これが麻酔が切れた後、もの凄い痛さで辛すぎたと言っていた。
私は
「えぇ⁈眼球って引っ張れるの⁈」
と、眼球が引っ張られる事にかなりの驚きと衝撃を受けた。毎日の面会の度に未知の世界の話を興味津々で聞いていた。
手術の後
手術後は、網膜が浮き上がってこない様に目の中にシリコンオイルを入れて仰向けで30度のベッドで安静。という指示だった。
ガスを入れてうつ伏せの処置もあるみたいだったけど、旦那さんはシリコンオイルを入れて仰向けの処置だった。
シリコンオイルは落ち着いてきたら目の中のオイルを抜き取る手術が必要だが、しっかり重しの役割を果たしてくれるので、網膜の浮き上がりをかなり抑えてくれるという利点がある。
「ガスとどちらがいいか?と考えたが、旦那さんの場合、網膜剥離もおこしているので、こちらのシリコンオイルの処置にした方がしっかり押さえられるからオイルにするから。」と先生から伝えられた。(手術の頃には網膜剥離もおこしていた)
術後はオイルも目の中に入っている事もあり、ボヤボヤっとして、光の明るい暗いと言う程度しか分からなかったみたいで、お見舞いに会社の皆さんが来てくれても、顔が分からないので、お見舞いに来てくださった皆さんが「◯◯です」と自己紹介してくれて、旦那さんが「あぁ!◯◯さん!」という感じでお見舞いに来てくれた皆さんに対応していた。
自分の顔が分からないのか。。。と、その状態に皆さんショックを受けて帰られていく姿が印象的でもあり、申し訳ない思いでいっぱいだった。
そしていよいよ退院の日
看護師さんから
「先生からの指示なので自宅でも、この30度の角度を維持して寝て下さい」と言われた。
えぇ?!そんなの家でどうしたらいいんだろうか??
ホントに困った。。
迷って悩んで考えた結果、ベッドではなく、敷布団にして、その敷き布団の下に家にあったリクライニングする座椅子を試しに敷いてみた。
これがまた、角度も調整出来るし、かなりいい感じだった!
30度も角度があると、寝てると体がズルズルと下に下がって来てしまうのだが、ズリ下がり防止として、足元は壁側にして、壁と足元の間に布団などを置いたりした。かなり病院での状態に近づけた!我ながらいいアイデアだと思った。
病気発覚後、両目合わせてレーザー治療複数、4回の手術、治験も受け、自宅療養中、新生血管が切れて緊急入院した時も加え、合計5回の入退院を経て、毎日のウォーキングを頑張り、時には途中で低血糖になり、動けなくなった旦那さんを車で迎えに行ったりしながらも、トータル1年ちょっとくらいで早期に奇跡の職場復帰が出来るまでに回復した。