心ない言葉
私 浸潤性小葉癌のお話です
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その病院では乳腺外科が隔週の○曜日と○曜日と言った感じの診察で、毎日はやっていなかった。
なので、乳腺外科がやっている曜日に合わせて受診しに行った。この時は分からなかったけど、私が行った日の先生は乳腺外科専門の先生ではなかった。
診察室に入ると先生は
「はいはい。検診で引っかかったのね。だいたい年齢的に乳腺の張りだったり石灰化だったり、問題ない事が多いんだよ!乳がんの心配してくるけどさ。でもまあ、一応、検査しとくけど。」
と言った感じで、どうせ乳がんじゃないけど、一応検査しとくか。みたいな感じで言われて、私はショックだったけど、
「検査、お願いします。」と、頭を下げた。
検査が終わって待合室で待っていると、また診察室に呼ばれた。
先生は胸の写真を見ながら、
「うーん。まぁ、それっぽいものが写ってはいるんだけど、まだ小さいから良く分からないし、おそらくこういうのは石灰化なんだよ!大袈裟に心配するけどさ、問題ないんだよ。なので、また3か月後に来て。その時に大きくなってたらガンだから。」
と言われた。
すると横にいた看護師さんが間髪入れずに
「先生!せめて次回は1か月後の診察にしてもらえませんか。」
と、言ってくれて、先生も
「えぇ?まぁ、1か月後でもいいけどさ。じゃあ、1か月後にまた来て。」
と、次回の診察は1か月後となった。
その時の看護師さんの真剣な表情がどうも気になってはいたが、乳がんの心配をして病院に来た事を
「心配しすぎなんだよ!」
と言う先生の言葉と、
「3ヶ月後に来て!大きくなってたらガンだから!」
と言う言葉に、いろいろな気持ちが入り混じり、何も言葉を発する事が出来なかった。
そんなダメージを受けて疲れていた事もあり、私は先生に質問する事もなく、
「次は1か月後か。」と、思うくらいですぐに家に帰った。
後になって思った。
きっとこの時、看護師さんは分かっていたのだと思う。写真に写っていたものがガンだと言う事を。