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タンザニアでの気づきと学び② 『気になる』『知りたい』『やってみたい』

おはようございます。

御高BROOKS監督です。


タンザニア甲子園

スタディツアーでの

気づきと学び

第二回です。

今回は

タンザニアの

野球少年たちの

純粋さ

知的好奇心

についての

話になります。


タンザニア甲子園は

タンザニア

野球・ソフトボール連盟

 TaBSA(タブサ)

が主催ですが、

共催の

一般財団法人

アフリカ野球・ソフト振興機構

 J-ABS(ジェーエーブス)

の日本人スタッフが、

全面的に

大会運営の仕方を

タンザニア人に

伝えています。

なるべく

タンザニア人の手で

大会が運営されることで、

タンザニア人による

タンザニア人のための

大会となることを

目指しています。


そのため、

タンザニア人が

審判や

スコアラーなどの

運営に必要な役割を

担うことができるように、

試合に先立って

審判講習会

スコアラー講習会

開催し、

日本人が

講師となって、

タンザニア人に

野球の

細かいルールや

ジャッジの仕方を

教えています。

今回は

私も

講習会に

講師の一人として

参加しました。


驚いたのは、

講習会後の

質疑応答で

10個以上の

質問が出たことです。


打った打球が

ランナーに当たってしまったら?


打った打球が

審判に当たってしまったら?


ランナーが

ベースを踏むのと

キャッチした守備が

ベースを踏むのが

同時だったら?


など

次々と手が上がり

どんどんと

質問が飛び出しました。

こちらとしては

わかっていて当然のルールも、

タンザニア人にとっては

難しい応用問題だったようで、

こちらの回答を聞くと、

何度も頷きながら

満足の表情で

理解を深めているようでした。


その話と

つながりを感じたのが、

試合後の

タンザニア人の

野球に対する姿勢でした。

大会が行われた

タンザニア甲子園球場では、

その日の試合が

すべて終わると、

球場にいる子どもたちが

キャッチボールや

バッティングなどを

ところ狭しと

始めていきました。

そんな中で、

私が

一人のピッチャーの選手の

キャッチャー役を務めて

投球を受けていたところ、

そのピッチャーの後ろに

何人もの子どもたちが

集まってきました。

そして、

列を作って

自分の投球の順番を

待ち始めたのです。

それに気づいた私は、

自分がホテルに戻るまでの

残り少ない時間で

全員の投球を

受けてあげなければと思い

投球を受け、

アドバイスを送ることを

何度か繰り返してから、


OK!

ラストボール!


と伝えて、

最後の一球を

設定するのですが、

タンザニアの

子どもたちは

自分が

納得いく投球ではないと、

最後にはせず、

もう一球、

もう一球と、

投げたがるのです。


一人の子どもの

ピッチングが終わると、

次の子どもが

ピッチャーとなり、

同じような姿勢が

繰り返され、

あっという間に

日が暮れていきました。

そして、

最後の一人は

暗くなってきている中で

なんとか終わらせた、

という状態でした。

確かに、

一年に一度、

野球ができる、

野球を知っている

日本人が来て、

教えてくれる機会は

ここしかない

というのであれば、

その珍しい日本人を相手に

投球をしてみたい、

というのは

至極全うな姿勢だと

言えるかも知れません。


研修会での

数多くの質問や、

試合後の

投球練習の行列に

見られたのは、

『気になる』

『知りたい』

『やってみたい』

という姿勢でした。

これは

人間が持つ

根源的な欲求であり、

それをありのまま

素直に表現していた

タンザニア人は

私にとって

とても素敵でした。


日本人においては

それらの欲求や感情を

恥ずかしさや

遠慮などによって

抑え込んでしまうことが

少なくありません。

しかし、

純粋に

何かを追いかけることが

人生を豊かにしてくれる

ということを

タンザニア人が

教えてくれました。

そんな

素直に生きられる

尊さを

高校野球の中で、

部員たちと一緒に

どこまで表現していけるか、

楽しんで

突き詰めていきたいと思います。

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