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【映画】ルックバック 感想
原作
藤本タツキ
監督
押山清高
あらすじ
学生新聞で4コマ漫画を連載している小学4年生の藤野。クラスメートからは絶賛を受けていたが、ある日、不登校の同級生・京本の4コマを載せたいと先生から告げられるが…!?
京本の絵と並ぶと、藤野の絵って普通だな
藤野は学生新聞で4コマを掲載しており、やや天狗になっていました。
ところが突然現れた京本の天才的な絵に負かされてしまったのです。
負けたくない一心で藤野は絵を猛練習しますが、2年頑張っても適う気配がなく、藤野は諦めてしまいます。
この……友達や親から「漫画なんてもうやめな」と言われ、そのうえ絶対敵わないことを思い知らされ、諦めるっていう流れ…!!!
創作をする人なら誰でも経験のある辛さですね。
そのまま藤野は小学校卒業。この時、黒板に書いてあるみんなのメッセージの中に『絶対プロになる』って子がいるんですよね!!サッカーか野球か、文芸か芸術かわからないですけど……近くに仲間がいたんだよなあ。
京本との出会い
先生からお願いされて卒業証書を京本に届けに来た藤野は、ライバルの京本の家に。
そこには夥しいスケッチブックの山がありました。トラブルで妬みたっぷりの4コマが京本の部屋に入ってしまったところで藤野は家を出ますが、京本は追いかけてきます。「藤野先生のファンです!」と。
藤野は思わぬ事態に「漫画の賞に出す話考えてた」と嘘をつきましたが、これ以降京本と一緒に漫画を描くようになります。
二人の漫画は……
初めて二人で描いて応募した賞は準入賞。二人は以降も漫画を描いて掲載される。
連載を獲得したものの、京本は美術大に進学。藤野は漫画家になり、進路が分かれました。
ところが、ある時京本の通う大学に通り魔事件がおき、京本は亡くなってしまいます。卒業証書を届けた時に漫画を描いたせいで、京本が死んだ……と思ってしまう。
だがここで、京本が部屋から出なかった場合の未来が描かれる。
京本は通りがかった藤野(空手特化)のおかげで助かる、藤野は漫画をまた描き始めた、京本と出会う。そして4コマを描き…!
大体漫画ってさ。私、描くの好きじゃないんだよね。楽しくないし、めんどくさいだけだし、超地味だし。一日中ず〜っと絵描いてても全然完成しないんだよ。読むだけにしといたほうがいいよね。描くもんじゃないよ。
じゃあ、藤野ちゃんはなんで描いてるの?
創作を志す人たちに捧ぐ映画
前評判通りすごく良い映画でした。
漫画だけじゃなくて、創作をする人たちはそもそも何のために始めたのか、という問いに、背中を見て(ルックバック)という回答を用意した作品。
その意義を見失って、承認欲求に取り憑かれると、京本の大学にやってきた絵をパクられ通り魔みたいになっちゃうんですよね。
本当に大事なものを見失うなよ、というメッセージを感じました。